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Webサイトの脆弱性診断はなぜ必要?診断内容や方法についてプロが解説

Webサイトの脆弱性診断はなぜ必要?診断内容や方法についてプロが解説 | 脆弱性診断とは

Webサイトの脆弱性を放置すると、思わぬリスクに直面する可能性があります。

実際、日々増え続けるサイバー攻撃の標的になるのは、大企業だけではありません。中小企業や個人事業者のサイトも、攻撃の対象となっています。サイバー攻撃の手法は日々進化しており、多くの企業がそのセキュリティ対策に追いつけていないのが現状です。

とはいえ、「セキュリティ対策は難しそう」「コストがかかりすぎる」と感じることもよくあります。確かに、専門知識がなければ適切な対策を講じるのは簡単ではありません。

そこで注目されるのが「Webサイトの脆弱性診断」です。この診断を定期的に行うことで、潜在的なリスクを事前に把握し、効果的な対策を取ることができます。

本記事では、Webサイトの脆弱性診断の重要性や具体的な方法、そして診断を通じてセキュリティをどのように強化できるかを詳しく解説します。

Webサイトには脆弱性診断が不可欠

Webサイトは企業にとって重要な資産です。しかし、多くの組織がセキュリティ対策を十分に行っておらず、大きなリスクにさらされています。脆弱性診断を怠ることで、次のような深刻な問題が発生する恐れがあります。

  • 不正アクセスによる情報漏洩:サイバー攻撃者が脆弱性を悪用して機密データを盗むリスクがあります。
  • サービス停止によるビジネス機会の損失:DDoS攻撃などでWebサイトが停止し、取引や顧客対応に支障をきたすことがあります。
  • 企業の信頼性低下:セキュリティ事故は、顧客からの信頼を大きく損なう可能性があります。
  • 法的責任の発生:個人情報保護法などの法規制に違反することで罰則を受けることがあります。

Webサイトが抱えるリスクについて詳しくは、以下の記事もご覧ください。

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そもそも脆弱性診断とは 脆弱性診断とは、Webサイトやシステムの”セキュリティ上の弱点”を特定してそれらを評価することです。 基本的には専門ツール(アプリケーション)や専門家の手動チェックを通して、Webサイト全体の脆弱性を見つけ出し、それらの欠陥につけ込んだサイバー攻撃を事前に食い止めることを目的としています。 Webサイトを持つ“全企業”が診断対象! 近年は顧客管理から社内外のやりとり、その他諸々の情報がネット上に保存されているわけですから、脆弱性対策を行わなければいけないのは、何も大企業に限った話ではありません。 ここからは脆弱性を放置した結果、企業にどんな被害が起こる可能性があるのか?を詳しく解説していきます。 リスク1.   会社の気密データ・顧客リストが漏洩してしまう Webサイトの脆弱性を放置したままにすると、謂わゆるブラックハッカーに「顧客情報」や「機密データ」を盗まれてしまう可能性があります。 実際2019年のVerizonのレポートによると、サイバー攻撃における約43%の対象先は「中小企業」であることがわかり、脆弱性に付け込みやすい企業を狙っている裏付けとも言えます。 つまり脆弱性診断は大企業だけでなく、むしろ「中小企業こそやるべき」と考えるのが妥当というわけです。 出典:『2024年度データ漏洩/侵害調査報告書|Verizon』 リスク2. 取引先との「信頼低下」に直接影響してしまう セキュリティインシデントが発生すると「企業そのものの評判」が大きく傷いてしまいます。 上でも解説した通り、情報漏洩は自社だけでなく「クライアントが保持する顧客情報」も漏洩対象ですので、当然そのような会社に気密情報を渡せませんよね。 また過去の事件では、サイバー攻撃の結果、データの復旧のために身代金を要求された事例もありますし、顧客離れによる売上減少や、法的責任に伴う罰金などもあります。 リスク3. 「サービスそのものの停止」も考えられる Web集客を行っている企業であれば、DDoS攻撃などによりサイトが長時間ダウンすると、その間はWebからの反響が全く得られず、一時的にサービス・事業そのものが停止となってしまいます。 リスク4. 法的問題に直面することも データ保護法違反により、規制当局から罰金を科される可能性があります。たとえば、GDPRの下では、違反企業に対して最大2000万ユーロまたは全世界年間売上高の4%のいずれか高い方の制裁金が課される可能性があります。 また日本でも2024年度末を目処に、ECサイト運者に対して「脆弱性診断の義務化」を行う方針が進んでいます。 こちらについては下記記事で詳しく解説していますので、こちらもあわせてご覧ください。 脆弱性診断の実施方法 脆弱性診断には主に2つの方法があります。 ①:ツール診断(簡潔+診断コスト「低」) 自動化されたツールを使用して診断を行います。短時間で広範囲の診断が可能ですが、より複雑な脆弱性を診断しようすると、ツールだけでは難しいケースもあります。 ②:手動診断(専門家によるチェックでより安心) セキュリティの専門家が人の手で詳細に診断を行います。複雑な脆弱性や特殊なケースを発見できる利点がありますが、ツール診断と比較して、時間とコストがかかります。 理想は「ツール+手動」のハイブリッド診断! ハイブリッドWebアプリケーション脆弱性診断は、自動診断ツールと診断員による手動診断を組み合わせることで、クイックWebアプリケーション診断では確認のできない診断項目も対象に網羅的で確実性の高い脆弱性診断サービスです。 先に紹介した「ツール診断+手動診断」を組み合わせることでツール診断だけでは発見が困難な脆弱性を中心に調査することで、Webに対する脆弱性を網羅的に検出します。 当社でもプロの診断員の目と技術と、各種セキュリティガイドライン規格で診断しますので、 万一のために、潜在的なリスクも見逃したくない 第三者による的確なセキュリティ評価が欲しい クレジットカードや口座番号などの機密情報を必ず守りたい 上記のようにお考えの方は、一度ご相談ください! >「ハイブリッド脆弱性診断」のお申し込みはこちらから        

Webサイト脆弱性診断の主要項目

Webサイトの脆弱性診断では、サイトの安全性を確保するために様々な観点から検査を行います。主な診断項目は、「Webアプリケーション診断」と「プラットフォーム診断」に大別されます。

Webアプリケーションは、Webブラウザを通じて利用できるソフトウェアで、ユーザーが直接操作する部分を含みます。これに対し、プラットフォームは、OSやミドルウェアなど、アプリケーションが動作するための基盤を指します。

この違いから、診断対象や方法も異なり、それぞれの特性に応じた診断が必要です。

それぞれについて見ていきましょう。

①:Webアプリケーション診断

Webアプリケーション診断では、サイトの機能や入出力処理に関する脆弱性を重点的に調査します。

SQLインジェクション対策

SQLインジェクションは、不正なデータを入力することでデータベースを操作しようとする攻撃です。診断では、入力フォームやURLで不正なデータが入力されないようにチェックします。

クロスサイトスクリプティング(XSS)対策

XSS攻撃は、Webサイトに悪意のあるスクリプトを埋め込む攻撃です。診断では、ユーザーが入力した内容がそのまま表示されないように安全な方法で処理されているかを確認します。

認証・認可の脆弱性

ログイン機能や権限の管理に関する問題を調査します。例えば、パスワードが十分に強力か、セッション管理が安全に行われているか、アクセス制御が適切かなどを確認します。

クロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)対策

CSRFは、ユーザーが意図しない操作を強制する攻撃です。診断では、重要な操作が第三者によって勝手に行われないようにするための対策が取られているかを確認します。

②:プラットフォーム診断

プラットフォーム診断では、Webサイトを支えるインフラの安全性を検証します。

サーバーの安全性の確認

サーバーの基本ソフトウェアに問題がないか、最新のセキュリティ更新が適用されているかを確認します。

ソフトウェアの設定

Webサイトを動かすためのソフトウェアの設定を確認します。不要な機能が無効化されているか、適切にアクセスが制限されているかをチェックします。

SSL/TLS設定

安全な通信を行うための設定が正しく行われているかを確認します。例えば、最新のプロトコルを使用しているか、強力な暗号化が使われているかを確認します。

ネットワーク設定

ファイアウォールの設定や不要な接続がないかを確認し、不正アクセスを防ぐための対策が取られているかを検証します。

脆弱性診断を通じて、これらの項目を総合的に評価することで、Webサイトのセキュリティレベルを向上させることができます。

続いては、具体的な診断方法について詳しく解説していきます。

Webサイトの脆弱性診断の方法

Webサイトの脆弱性診断には、主に「ツール診断」と「手動診断」の2つの方法があります。Webサイトは常に更新され、複雑な機能を持つことが多いため、自社の状況やニーズに合った診断方法を選びましょう。

ツール診断は、専用のソフトウェアを使って自動的に診断を行う方法です。短時間で広範囲の診断が可能で、定期的な実施に向いています。

一方、手動診断はセキュリティ専門家が直接Webサイトを操作して脆弱性を探索する方法です。Webサイト特有の複雑な脆弱性や、特定の機能や業務フローに関連する問題の発見に適しています。

Webサイトの規模や複雑さ、セキュリティ要件に応じて、ツール診断と手動診断のどちらか、または両方を組み合わせて選択することが重要です。

それぞれに診断方法については、別記事でさらに詳しく解説予定です。

続いては、脆弱性診断にかかる費用や時間について詳しく解説していきます。

Webサイト脆弱性診断の費用と所要時間

Webサイトの脆弱性診断にかかる費用と時間は、診断方法や対象範囲によって大きく異なります。

ツール診断は比較的低コストで、短時間での実施が可能です。クラウドベースのサービスでは月額数万円から利用でき、小規模なサイトなら数時間で診断が完了します。

手動診断は専門家の知識と時間が必要なため、コストが高くなります。小規模なサイトでも数十万円からの費用がかかり、診断期間は1週間ほどかかることが多いです。

診断にかかる費用と時間は、Webサイトの規模や複雑さ、セキュリティ要件に応じて変わります。また、定期的な診断を行う場合、年間契約などでコストを抑えることも可能です。企業は自社のニーズと予算を考慮して、業者と細かくすり合わせていくことが重要です。

脆弱性診断にかかる費用や時間については、別記事でさらに詳しく解説予定です。

【実は】脆弱性診断の定期的な実施が重要

ここまで、Webサイトの脆弱性診断の重要性と具体的な診断方法などについてみてきましたが、「これでもう安心!」とはいきません。

実は、脆弱性診断は、「定期的な診断」こそ重要なのです。

  • 新たな脆弱性の出現
  • システムの変更や更新
  • 外部環境の変化

    順番に説明します。

    まず、サイバー攻撃は常に進化しており、脆弱性は新たに発見され続けています。システムが最新の状態であっても、時間が経つにつれて新しい脆弱性が発見され、悪意のある攻撃者がそれを悪用する可能性があります。定期的な診断を行うことで、新たに発見された脆弱性にも対策が可能になります。

    また、Webサイトは新しい機能を追加したり、システムを更新したりしますが、この際にも、新たな脆弱性が発生するリスクがあります。特に、アップデートやカスタマイズを行った場合、想定外の脆弱性が生じることが少なくありません。これを未然に防ぐためには、変更後にも診断を行うことが必要です。

    さらに、プラグイン、サードパーティのAPI、ホスティングサービスなど、外部のツールやサービスの更新や変更によっても、Webサイトの安全性に影響が出ることがあります。

    再度診断を実施する際は、必ずしも「手動診断」を行う必要はなく、状況に応じてコストを抑えられる「ツール診断」を活用するのもいいでしょう。

    「せっかくコストをかけて診断したのに、無駄になってしまった」なんてことにならないよう、定期的な診断を実施して、脆弱性を早期に発見しましょう。

    まとめ:定期的な診断でセキュリティリスクの軽減を!

    この記事では、Webサイトの脆弱性診断の必要性やその内容、診断方法について解説してきました。また、一度だけではなく、定期的な診断により、新たな脅威や変化するリスクに対応し、サイトの安全性を継続的に高めることができます。

    ツール診断と手動診断を組み合わせることで、自社にあった診断を検討するといいでしょう。

    IFTの脆弱性診断サービスは、15年以上の経験と業界No.1診断ツール「Vex」を活用し、Webサイトのセキュリティを総合的にサポートします。初めての診断でも安心して利用できる、きめ細やかなサービスを提供しています。

    Webサイトの安全性を高め、顧客の信頼を得るために、ぜひIFTまで、お気軽にお問い合わせください。

    くわしくは、弊社の脆弱性診断でもご覧いただけます。

    この記事を書いた人
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    みらいと

    セキュリティサービス事業部 コンサルタント/プログラマーからシステム運用を経て情報セキュリティ全般の業務に従事。現在は培った情報セキュリティの経験を活かしお客様の課題に向き合った企画やマーケティングを担当。

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