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初めてでも安心!Burp Suite Proxyの使い方を簡単6ステップで解説

初めてでも安心!Burp Suite Proxyの使い方を簡単6ステップで解説 | その他

Webサイトの脆弱性診断を手軽に行える脆弱性診断ツール。中でも、自分で手動診断を試すなら「Burp Suite」はおすすめです。

世界中のセキュリティエンジニアが愛用するこのツールは、実は無料版でも基本的な機能は十分に使える優れものなのです。

この記事では、15年以上の診断実績を誇るアイ・エフ・ティが、Burp Suiteの中でも特に基本となる「Proxy」機能の使い方を解説します。

セキュリティの専門知識がない初心者の方でも、この記事を読めば、Burp Suite Proxyを使って、今日からWebサイトのセキュリティチェックを始められます!

「Burp Suite」以外の脆弱性診断おすすめツールは下記にて紹介していますので、こちらもよろしければご覧ください!

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外部からの不正アクセスや脆弱性を見逃さないための「脆弱性診断ツール」の導入は、企業のリスクマネジメントにおいて欠かせません。 脆弱性診断ツールにはさまざまな種類があり、商用の高機能ツールからオープンソースの無料ツールまで幅広く存在します。それぞれのツールには異なる特徴があり、自社に最適なツールを選ぶためには、それらの違いをしっかりと理解する必要があります。 本記事では、脆弱性診断ツールの基本的な役割や種類、そして無料・有料ツールの比較や選び方を詳しく解説します。最適なツール選びの参考としていただければと思います。 脆弱性診断ツールとは? 脆弱性診断ツールは、企業のITシステムやネットワークに潜む脆弱性を検出し、サイバー攻撃による被害を未然に防ぐための重要なセキュリティ対策です。システム内部で発生する不具合や、開発段階で見逃されがちなセキュリティホールを自動で発見し、適切な対策を取るためのサポートをします。 多くの企業では、自社内でのセキュリティ対策を行っていますが、内部リソースのみで完全な診断を行うには限界があります。内部の視点に加え、外部からの専門的な視点がなければ、新たな脅威や複雑化する攻撃手法に対処しきれない場合もあります。 そのため、脆弱性診断ツールを活用し、最新の攻撃手法に対応した強固なセキュリティ対策を行うことが求められています。 脆弱性診断ツールの種類と特徴 脆弱性診断ツールには、目的や導入方法に応じてさまざまな種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。ここでは、手動診断と自動診断、およびクラウド型とオンプレミス型という二つの視点から、各ツールの特徴を解説します。 手動診断と自動診断の違いと選び方 手動診断 セキュリティ専門家が手作業で診断を行う方法です。手動診断は、自動ツールでは発見が難しい高度な脆弱性や、特定のシステムに依存する脆弱性を検出するのに適しています。 しかし、診断には高い専門知識が必要で、時間とコストがかかるのがネックです。 自動診断 一方で、自動診断ツールはシステム全体をスキャンし、幅広い範囲で脆弱性を速やかに発見します。設定や運用も比較的容易であり、企業のリソースを節約できるのが利点です。 ただし、既知のパターンに基づいて診断するため、複雑な脆弱性や新手の攻撃手法を見逃すことがあるのが弱点です。 クラウド型とオンプレミス型の違いと選び方 クラウド型 クラウド型の診断ツールは、インターネットを介して診断を実行します。導入の手間が少なく、初期費用を抑えられる点が特徴です。また、診断結果やアップデートが自動で行われるため、常に最新のセキュリティ情報に基づいた対策が可能です。 特に、小規模な企業や導入コストを抑えたい企業に向いています。 オンプレミス型 オンプレミス型のツールは、自社サーバーに直接インストールして利用する形式です。クラウドへの情報漏洩リスクがなく、カスタマイズが可能な点が魅力です。 特に、情報の秘匿性が重視される業界ではオンプレミス型が選ばれることが多いですが、運用管理のコストが高くなりがちな点に注意が必要です。 脆弱性診断ツールの無料版・有料版の違いと比較 脆弱性診断ツールには無料版と有料版があり、それぞれ異なる特徴を持っています。ここでは、無料ツールと有料ツールの違いについて解説します。 以下の表で、無料版と有料版の主な違いを比較します。 特徴 無料版 有料版 コスト 無料 月額料金または年間料金が発生 診断精度 基本的な脆弱性に対応 より高度で広範囲な脆弱性をカバー サポート体制 基本的にサポートはなし(またはコミュニティ頼り) 公式サポートチームによる対応 レポート機能 限定的 詳細なレポート機能やカスタマイズ可能なレポート 更新頻度 コミュニティによる不定期な更新 定期的なアップデートで最新の脅威に対応 ツールの連携 限られた連携機能 他のセキュリティツールとスムーズに連携可能 無料ツールの特徴 無料で利用できるツールは、予算が限られている企業や、初めて脆弱性診断に取り組む企業に向いています。 無料ツールの中には、オープンソースの脆弱性診断ツール(例:OWASP ZAPやNmap)もあり、これらは世界中のユーザーコミュニティからのサポートや開発が続けられています。無料ツールの利点は、コストを抑えつつ基本的な脆弱性診断ができる点ですが、サポート体制が十分でないことや、検出できる範囲が限定されることもあります。 有料ツールの特徴 有料ツールは、無料版にはない機能を備えていることが多く、特に高精度な診断や迅速なサポートが必要な企業に適しています。 たとえば、サイバー攻撃のリスクが高い業界では、有料ツールが提供する詳細なレポートやカスタマーサポートが大きな助けとなります。また、定期的なアップデートや高度な診断機能が追加されているため、セキュリティ対策の強化に役立ちます。 無料版と有料版のどちらを選ぶかは、組織の規模、セキュリティニーズ、予算、技術力などを考慮して判断する必要があります。大規模な組織や高度なセキュリティが求められる場合は、初めから有料版の導入を検討するのが望ましいでしょう。 脆弱性診断ツールを比較する際の選び方   脆弱性診断ツールを選ぶ際には、具体的な基準を設けることが重要です。具体的には以下の点を考慮する必要があります。 診断項目の精度は十分か? 予算に見合ったコストパフォーマンスはあるか? サポート体制の充実度はどうか? 業務規模や将来的な拡張性に対応できるか? 他のセキュリティツールとスムーズに連携できるか? ツール導入と業者依頼、どちらが適しているか? 上記のポイントを意識しながら、「診断要件」「運用要件」「予算やセキュリティ要件」といった視点から、自社に必要な機能を備えたツールを選ぶことが重要です。 より詳細な選定基準や、具体的な判断軸について知りたい方は、ぜひ下記の記事をご覧ください。 おすすめ脆弱性診断ツール15選(無料あり) ここでは、特に信頼性や利便性の高い有料・無料ツールをいくつかご紹介します。自社の環境やニーズに合ったツール選定の参考にしてください。 無料ツールのおすすめ Cloudbric 脆弱性診断 Cloudbricは、エキスパートによる脆弱性診断と独自の脅威インテリジェンスを組み合わせた無料の診断ツールです。 Webサイト、アプリケーション、プラットフォーム全般を対象とし、広範な脆弱性を効率よく発見できます。独自の脅威データを活用するため、他の一般的な無料ツールよりも診断精度が高く、迅速な対応が求められる中小企業から大企業まで幅広い企業に対応可能です。 特に、日本市場に適したサポートやドキュメントが整っている点も強みです。 項目 内容 診断対象 Webサイト、アプリケーション、プラットフォーム 連携 他のセキュリティツールと連携可能 向いている企業規模 小規模から大企業まで幅広く対応 コスト 無料、基本診断機能を備える Cloudbric 脆弱性診断公式サイト OpenVAS OpenVASは、オープンソースで提供される強力な脆弱性スキャナーで、複数のプロトコルに対応し、幅広いネットワークの脆弱性を網羅的に診断できます。 企業のニーズに合わせたカスタマイズも可能で、柔軟な運用が可能です。オープンソースコミュニティによるサポートも充実しており、特に予算を抑えながらも本格的な診断を希望する企業やセキュリティ専門家に適しています。 ただし、設定や操作には一定の技術的知識が求められるため、経験のあるエンジニアがいる環境での利用が推奨されます。 項目 内容 診断対象 ネットワーク全体 カスタマイズ プラグインベースで柔軟にカスタマイズ可能 向いている企業規模 小規模から大企業まで コスト 無料 OpenVAS公式サイト Nikto Niktoは、Webサーバーの脆弱性を迅速に検出するシンプルなスキャナーです。約6,700種類以上の脆弱性パターンを含む大規模なデータベースを使用しており、特定の危険なファイルやセキュリティ設定の不備を効率的に検出します。 特に、開発環境やセキュリティ専門家が手動でのサーバーチェックを行いたい場合に効果的です。 しかし、検出範囲がWebサーバーに限定されるため、総合的なセキュリティ診断を希望する企業は、他のツールとの併用を検討するとよいでしょう。 項目 内容 診断対象 Webサーバー 特徴 シンプルなインターフェースでスキャン 向いている企業規模 小規模から中規模企業 コスト 無料 Nikto公式サイト OWASP ZAP OWASP ZAPは、Webアプリケーションの脆弱性診断に特化したオープンソースのスキャナーで、初心者から専門家まで広く利用されています。 自動スキャンと手動テストの両方の機能を備えており、開発者が脆弱性を発見・修正する際のテストツールとしても活用できます。 豊富なプラグインと拡張機能があり、企業ごとの要件に合わせてカスタマイズできるため、さまざまな企業にフィットします。日本語での情報が充実していることから、日本の企業にも導入しやすいツールです。 項目 内容 診断対象 Webアプリケーション 使いやすさ 初心者にも扱いやすいシンプルなUI 向いている企業規模 小規模から大企業まで コスト 無料 OWASP ZAP公式サイト 有料ツールのおすすめ GMOサイバーセキュリティ脆弱性診断サービス GMOサイバーセキュリティ脆弱性診断サービスは、国内トップクラスのホワイトハッカーが担当する高精度な診断が特徴です。 Webアプリケーションやスマートフォンアプリ向けの診断に対応しており、特にWebサイトやアプリのセキュリティ強化に力を入れたい企業に適しています。 国内企業ならではの迅速なサポートが受けられる点も魅力です。診断結果は詳細なレポートとして提供されるため、非専門家でも現状を理解しやすく、迅速に対応策をとることが可能です。 項目 内容 診断対象 Webアプリケーション、スマホアプリ 特徴 高精度な診断と国内のホワイトハッカーによるサポート 向いている企業規模 中小企業から大企業まで コスト 有料 GMOサイバーセキュリティ脆弱性診断サービス公式サイト VAddy VAddyは、開発プロセスの中で脆弱性診断を自動化するWebアプリケーションスキャナーです。CI/CDプロセスへの統合が可能で、開発者が手動で診断を行う手間を省きながら、セキュリティを強化できます。 特にDevOpsを実践している企業にとって、効率的にセキュリティテストを行うための優れたツールです。また、開発者向けに設計されており、直感的な操作で利用できるため、導入から運用までスムーズに進められます。 項目 内容 診断対象 Webアプリケーション 特徴 自動化・CI/CD連携に特化 向いている企業規模 DevOps実践企業、小規模から大企業まで コスト 有料 VAddy公式サイト SIDfm SIDfmは、脆弱性情報の収集・管理・優先順位付けを自動化し、日本語での詳細な解説とパッチ情報を提供する有料ツールです。 特に、日本市場に適したインターフェースで、日本の企業が安心して利用できるようサポートされています。 常に最新の脆弱性情報を基に診断を行い、企業のリスク管理をサポートする点で、高リスク業界において強力なツールとなるでしょう。 項目 内容 診断対象 システム全体の脆弱性 特徴 日本語の詳細な解説とパッチ情報 向いている企業規模 小規模から大企業まで コスト 有料 SIDfm公式サイト 無料版と有料版の両方があるツール Vex VexはWebアプリケーション向けに設計された脆弱性診断ツールで、豊富な診断実績と進化を続ける機能が特徴です。 無料トライアル版と有料版が用意されており、無料版でも基本的な脆弱性診断が可能ですが、有料版ではさらに広範囲で詳細な診断が可能です。特に、Webアプリのセキュリティ強化に注力する中小企業から大企業まで、幅広く利用されています。 項目 内容 診断対象 Webアプリケーション 特徴 無料トライアル/有料版の両方あり、幅広い診断項目 向いている企業規模 中小企業から大企業まで コスト 無料トライアル・有料 Vexによる診断サービス クイックWebアプリ脆弱性診断 AeyeScan AeyeScanはAIとRPA技術を活用したSaaS型のWebアプリケーション脆弱性診断ツールです。非エンジニアでも簡単に操作でき、使いやすいインターフェースが特徴です。 自動化された診断機能により、企業の負担を軽減しながらセキュリティ対策を強化します。中堅企業から大企業まで、さまざまな業界で導入されており、スケーラブルなセキュリティ対策を提供します。 項目 内容 診断対象 Webアプリケーション 特徴 SaaS型の利便性と高度なAI活用 向いている企業規模 中堅企業から大企業 コスト 無料トライアル・有料 AeyeScan公式サイト WEBセキュリティ診断くん WEBセキュリティ診断くんは、簡単な登録を行うだけで利用できる脆弱性診断ツールで、特に中小規模の企業や初心者向けに設計されています。 診断結果が分かりやすく表示されるため、専門的な知識がなくても脆弱性のリスクを把握し、対策を考えることが可能です。 無料トライアル版と有料版があります。 項目 内容 診断対象 Webアプリケーション 特徴 専門知識なしでも利用可能 向いている企業規模 小規模から中規模企業 コスト 無料トライアル・有料 WEBセキュリティ診断くん公式サイト Nessus Nessusは、幅広いプラグインデータベースを活用し、システム全体の脆弱性評価を自動化するツールです。ネットワークやホスト全体をカバーし、特に規模が大きい企業に適しています。 また、専門的なセキュリティ設定をサポートするため、カスタマイズ性が高く、セキュリティチームの一員として活躍します。無料版と有料版があり、無料版では基本機能を試すことが可能です。 項目 内容 診断対象 ネットワーク、システム全体 特徴 自動化された広範囲な脆弱性評価 向いている企業規模 中小企業、特に50-200人規模の企業 コスト 無料・有料 Nessus公式サイト Burp Suite Burp Suiteは、Webアプリケーションの脆弱性診断に特化した統合プラットフォームで、手動と自動のテスト機能を提供しています。 特に、開発チームやセキュリティ専門家がリスクの高い脆弱性を見つける際に便利で、プラグインやAPI連携を活用して柔軟にカスタマイズできます。 無料版と有料版があり、無料版は基本的な診断機能を提供しますが、有料版では高度な診断機能が利用可能です。 項目 内容 診断対象 Webアプリケーション 特徴 手動・自動診断の両方に対応 向いている企業規模 小規模チームから大企業まで コスト 無料・有料 Burp Suite公式サイト ImmuniWeb ImmuniWebは、AIと人間のテストを組み合わせた総合的なアプリケーションセキュリティテストプラットフォームです。Webアプリケーション、API、モバイルアプリの診断に対応し、特に金融や医療など高リスク業界に適しています。 AIによる迅速な診断と、人間のテストによる精度の高い分析が特徴で、無料トライアル版と有料版があります。有料版では詳細なレポートや迅速なサポートが付与されます。 項目 内容 診断対象 アプリケーション全般 特徴 AIテストと人間によるチェックを組み合わせた精度の高い診断 向いている企業規模 中堅企業から大企業、特に規制産業 コスト 無料トライアル・有料 ImmuniWeb公式サイト Securify Securifyは、攻撃者の視点でリスク評価を行うアセット管理(ASM)と脆弱性評価を統合したプラットフォームです。スタートアップや中小企業が、コストを抑えながら包括的な脆弱性管理を行えるよう設計されています。 SaaS型のため、導入が簡単で、利用者のニーズに合わせたスケーラビリティを持っています。無料版と有料版があり、無料版では基本的なリスク評価と脆弱性管理が可能です。 項目 内容 診断対象 システム全体のリスク評価 特徴 攻撃者視点の診断でリスク評価を実施 向いている企業規模 小規模から中規模企業、スタートアップ コスト 無料・有料 Securify公式サイト 診断ツールに迷ったら専門業者に相談してみよう 今回の記事では、脆弱性診断ツールの種類や無料版と有料版の違い、選定基準から、おすすめのツール紹介について詳しく解説しました。 無料ツールはコストを抑えつつ基本的な診断が可能ですが、有料ツールは高度な診断精度とサポートが付帯し、企業の規模やセキュリティ要求に応じて使い分けることが推奨されます。 高リスク業界や専門知識が不足している場合は、専門業者への依頼も検討すべきでしょう。 アイ・エフ・ティの脆弱性診断サービスは、お客様のセキュリティニーズに応える高品質なサービスを提供しています。 業界シェアNo.1の診断ツール「Vex」の使用、初回診断から3カ月以内の無料再診断、そして手厚いアフターサポートにより、特に初めて脆弱性診断を受ける企業や専門知識を持つ担当者がいない企業に最適なソリューションを提供しています。 お客様のセキュリティ課題解決に向けて、ぜひアイ・エフ・ティの脆弱性診断サービスについて、お気軽にご相談ください。  

Burp Suiteって何?セキュリティ診断の強い味方!

Webサイトの脆弱性を検査するツールは数多くありますが、その中でも特に多機能で、世界中のセキュリティエンジニアに愛用されているのが「Burp Suite」です。

まずは、Burp Suiteの概要と、何ができるのかを見ていきましょう。 

Burp Suiteとは?

Burp Suiteは、Webサイトのセキュリティ診断に必要な機能がひとまとめになった、オールインワンのツールです。

Webサイトとブラウザ間の通信(HTTPリクエスト・レスポンス)を、傍受(横取り)して、内容を詳しく確認したり、書き換えたりできます。

「横取り」と聞くと、悪いことをしているように聞こえるかもしれませんが、Burp Suiteは、Webサイトの弱点(脆弱性)を見つけるために、この仕組みを利用しています。

例えば、Webサイトに送られる情報(リクエスト)の一部をわざと間違ったものに書き換えて、Webサイトが正しく対応できるか?といったことを確認できます。

これにより、攻撃者が悪用できるような弱点がないか、事前にチェックできるのです。

Burp Suiteは、セキュリティの専門家だけでなく、Web開発者が自身のWebサイトの安全性を確認するためにも広く利用されています。

もちろん、専門知識がない初心者の方でも、基本的な使い方を覚えれば、Webサイトのセキュリティチェックに活用できます!

Burp Suiteでできること

Burp Suiteには、無料で使えるCommunity Editionと、さらに高度な機能が使える有料のProfessional/Enterprise Editionがあります。

企業で本格的に使う場合は有料版がおすすめですが、「まずは手動診断でWebサイトのセキュリティをチェックしてみたい」というくらいなら無料版でも十分に対応できます。

Burp Suiteには、具体的には以下の機能があります。

  • Proxy(プロキシ): Webサイトとブラウザ間のやり取りを「横取り」して、中身を見たり、書き換えたりできます。
  • Spider(スパイダー): Webサイトを自動で巡回して、どんなページがあるかなどを調べます。
  • Scanner(スキャナ): Webサイトの弱点を自動で見つけてくれます。(※有料版のみ)
  • Intruder(イントルーダー): 色々な攻撃パターンを自動で試して、弱点を探します。
  • Repeater(リピーター): リクエストを自分で書き換えて、何度も送ってWebサイトの反応を見ます。
  • Sequencer(シーケンサー): Webサイトのログイン情報などの扱いに問題がないかを調べます。
  • Decoder(デコーダー): 暗号化されたデータを元に戻したり、逆に暗号化したりします。
  • Extender(エクステンダー): Burp Suiteに機能を追加できるプラグインを使えます。

    専門用語が多くて難しく感じるかもしれませんが、Burp Suiteを使えば、Webサイトの見た目から、普段は見えない裏側の仕組みまで、詳しくチェックして、隠れた弱点を見つけ出せるということです。

    今回は、この中でも基本となるWebサイトとのやり取りを横取りする「Proxy機能」の使い方を詳しく見ていきましょう!

    Burp Suiteの「Proxy機能」の使い方

    Burp SuiteのProxy機能を使うと、Webサイトとブラウザの間で行われる通信(HTTPリクエスト・レスポンス)を「見える化」し、内容を自由に確認・編集できます。

    これにより、Webサイトの脆弱性を発見するための様々なテストを行うことができます。

    ここでは、Proxy機能を使った脆弱性診断の流れを、「基本操作」「リクエスト送信と応答確認」「応用テクニック」の3段階に分けて紹介します。

    「Proxy」の基本操作

    Burp SuiteのProxy機能では、具体的には、以下の3つのステップでWebサイトのセキュリティをチェックしていきます。

    1. 通信をキャッチ: Burp SuiteでWebサイトとの通信を傍受します。
    2. 内容をチェック&書き換え: 通信内容(リクエスト)を確認し、必要に応じて書き換えます。
    3. 結果を確認: 書き換えたリクエストを送信し、Webサイトからの応答(レスポンス)を確認します。

      これらのステップを、パラメータの値を変えながら、あるいは別のページで、といったように繰り返し行うことで、Webサイトの様々な挙動を確認し、脆弱性につながる問題点がないかを探っていきます。

      それでは、具体的な操作方法を詳しく見ていきましょう。

      1.  Burp Suiteを起動
        まず、Burp Suiteを開きます。次に、上部にある「Proxy」タブを選び、さらに「Intercept」タブを選択してください。これで、通信を監視する準備が整います。
      2.  「Intercept off」を押す
        「Intercept off」と書かれたボタンを押して、通信が自動的に通過する状態にします。
      3. 「Intercept on」で通信を止める
        次に、「Intercept on」に切り替えます。これで、Burp Suite用のブラウザで行われる通信が一時的に停止するようになります。
      4. 通信を発生させる
        Burp Suite用ブラウザで、ボタンを押して通信を発生させます。(画像の場合は、「確認」ボタン)このボタンを押すと、データがサーバーに送られようとする瞬間に、Burp Suiteがその通信を止めます。
      5.  パラメータを変更する
        通信が止まったら、「Request」項目内で変更したい部分(画像の場合は「name」の後ろに「test」)を追加します。これにより、サーバーに送るデータを改ざんすることができます。
      6.  変更を確認する
        最後に、変更が正しく反映されていることを確認します。「Proxy」タブ内の「HTTP history」タブを開き、リクエストとレスポンスの詳細を確認します。画像の場合は、パラメータ「お名前(name)」の末尾に「test」が追加されていることが確認できるはずです。

      リクエスト改ざん後は、本番環境の応答確認をする

      基本操作でリクエストを改ざんしたら、実際にWebサーバに送信して、その結果を詳しく見てみましょう。

      1.  改ざんしたデータを送信
            「Forward」ボタンを押して、改ざんしたリクエストをWebサーバに送信します。
      2. Webサイトの反応を観察
            Webサーバからの応答(レスポンス)や、Webサイトの表示・動作をよく観察します。

      エラーメッセージが表示された場合

      エラーの原因を考えます。入力した値が原因なのか、それともWebサイトがデータの改ざんを検知したのか?エラーメッセージの内容に、脆弱性の手がかりが隠されていることもあります。

      正常に表示された場合

      改ざんしたデータがWebサイトに受け入れられた、ということです。さらに別のパラメータを改ざんしたり、他のページで同じ操作を繰り返したりして、他に問題がないかを確認します。

      予期せぬ表示・動作があった場合

      例えば、他のユーザーの情報が表示されたり、管理者用のページにアクセスできてしまったり。これは、重大な脆弱性の可能性があります。

      どこに問題がありそうか、当たりをつけることが、脆弱性診断の第一歩となります。

      さらにステップアップ!より高度なテストにも挑戦

      基本的な操作に慣れてきたら、もう一歩進んだテストにも挑戦してみましょう!

      1. 複数のパラメータを同時に変更
        最初は1つのパラメータだけを変更しましたが、次は複数のパラメータを同時に変更してみます。例えば、「name」と「email」の両方を書き換えて、Webサイトがどのように反応するかを観察します。
      2. リクエストの自動化
        Burp SuiteのIntruder機能を使うと、たくさんのリクエストを自動で送信できます。手作業では大変なテストも、Intruderを使えば効率的に行えます。
      3.  レスポンスの内容を詳しく分析
        Webサーバからの応答(レスポンス)をよく見ましょう。エラーメッセージはもちろん、表示される内容や、HTMLソースコードなど、あらゆる情報が脆弱性の手がかりになります。

      Burp Suite Proxyを使いこなせば、Webサイトのセキュリティに関する様々な問題点を発見できます。

      ぜひ、色々な操作を試して、脆弱性診断のスキルを磨いてください!

      まとめ:Burp SuiteのProxy機能で手動診断を体験しよう!

      この記事では、Burp SuiteのProxy機能を使って、Webサイトの脆弱性診断を自分で行うための基本ステップを解説しました。

      Burp Suiteは無料版でも十分な機能を備えており、初心者の方でも手軽にセキュリティチェックを始められます。

      セキュリティ診断を強化したい方には、さらに深い分析や自動化されたテストを提供する有料版もおすすめです。

      また、専門的な支援が必要な場合は、セキュリティに関する実績豊富な専門業者に相談することも一つの選択肢です。

      セキュリティ診断について「もっと詳しく知りたい」「さらに高度な診断も試してみたい」という方は、ぜひアイ・エフ・ティにご相談ください。

      15年以上の実績を持つアイ・エフ・ティでは、業界シェアNo.1の診断ツール「Vex」を活用し、Webサイト、システム、そして人、全ての脆弱性対策をサポートしています。

      もちろん、「ちょっと相談してみたい」という場合も、お気軽にお問い合わせください!

      この記事を書いた人
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      みらいと

      セキュリティサービス事業部 コンサルタント/プログラマーからシステム運用を経て情報セキュリティ全般の業務に従事。現在は培った情報セキュリティの経験を活かしお客様の課題に向き合った企画やマーケティングを担当。

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