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ECサイトのセキュリティ強化のポイントとは?特有の脆弱性から見た対策を解説

ECサイトのセキュリティ強化のポイントとは?特有の脆弱性から見た対策を解説 | ECサイト

日本サイバー犯罪対策センター(JC3)の報告によると、2023年には悪質なECサイトに関する通報が前年の1.6倍、実に4万7278件にまで跳ね上がりました。この右肩上がりの傾向は2020年から続いてます。

さらに深刻なのは、経済産業省が明らかにした2023年のクレジットカード不正利用被害額です。その被害額はなんと541億円にのぼり、この数字がECサイトにおけるセキュリティ対策の緊急性を如実に示しています。

こうした危機的状況を受け、政府も動き出しました。2024年度末までにECサイトの脆弱性診断が義務化されることが決定したのです。

では、ECサイト運営者の皆さんは、具体的にどんな対策を講じるべきなのでしょうか?
本記事では、実際の被害事例、脆弱性の種類とその強化方法などを詳しく解説していきます。一緒に、安全なEC運営への道筋を探っていきましょう。

「ECサイトの脆弱性診断の義務化」については、下記記事で詳しく解説しておりますので、あわせてご覧ください。

出典:悪質なショッピングサイト等に関する統計情報(2023年上半期)(日本サイバー犯罪対策センター(JC3))

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日本サイバー犯罪対策センター(JC3)の報告によると、2023年には悪質なECサイトに関する通報が前年の1.6倍、実に4万7278件にまで跳ね上がりました。この右肩上がりの傾向は2020年から続いてます。 さらに深刻なのは、経済産業省が明らかにした2023年のクレジットカード不正利用被害額です。その被害額はなんと541億円にのぼり、この数字がECサイトにおけるセキュリティ対策の緊急性を如実に示しています。 こうした危機的状況を受け、政府も動き出しました。2024年度末までにECサイトの脆弱性診断が義務化されることが決定したのです。 では、ECサイト運営者の皆さんは、具体的にどんな対策を講じるべきなのでしょうか? 本記事では、実際の被害事例、脆弱性の種類とその強化方法などを詳しく解説していきます。一緒に、安全なEC運営への道筋を探っていきましょう。 「ECサイトの脆弱性診断の義務化」については、下記記事で詳しく解説しておりますので、あわせてご覧ください。 出典:悪質なショッピングサイト等に関する統計情報(2023年上半期)(日本サイバー犯罪対策センター(JC3)) ECサイトで起きた実際のセキュリティ被害事例 まずは実際に起こった、被害事例を見てみましょう。 2022年5月、衣料品メーカーのECサイトで重大な事態が発生しました。不正アクセスにより、最大16,093件の顧客クレジットカード情報が流出したのです。原因は、決済システムの脆弱性でした。 2021年11月には、大手アパレル企業のECサイトで約25万件の個人情報が流出する事件が起きました。不正アクセスにより、氏名、住所、電話番号などの情報が漏洩しました。 さらに2022年3月、決済サービス会社のシステムが攻撃を受け、最大46万件ものカード番号やセキュリティコードが流出するという重大な事態に発展しました。この事例は、自社システムだけでなく外部サービスの安全性確保も重要だと教えてくれます。 ここで注目すべきは、従業員数10名以下の小規模企業も被害を受けているという点です。つまり、企業の規模に関係なく、誰もが攻撃のターゲットになりうるのです。 これらの事例は、ECサイトのセキュリティ対策の重要性を明確に示しています。定期的な脆弱性診断の実施や、最新のセキュリティ技術の導入は、もはや選択肢ではなく必須と言えるでしょう。 セキュリティの具体的な強化ポイント ECサイトのセキュリティを強化するために、初心者の方にもわかりやすい形で、ECサイト全般に適用できる基本的なセキュリティ強化策を具体的に解説します。 まずは自社サイトの脆弱性を特定する まず自社サイトの脆弱性を特定することが重要です。 そのために、専門的な脆弱性診断を実施し、潜在的なリスクを明らかにしましょう。具体的な診断サービスの選び方については、後ほど詳しく解説します。 認証システムの強化 多要素認証(MFA)の導入:SMSコードや認証アプリを使った追加の認証を導入しましょう。 強固なパスワードポリシーの策定:長くて複雑なパスワードを推奨し、定期的な変更を促しましょう。 ECサイトの安全性を守るうえで、ユーザー認証は欠かせません。不正アクセスを防ぐためには、パスワードに加えて追加の認証ステップを導入する「多要素認証(MFA)」が効果的です。例えば、ログイン時にSMSコードを使った認証を追加することで、より安全性を高めることができます。 また、ユーザーには強力なパスワードを設定してもらうようにし、一定の文字数や複雑さを求めることも大切です。定期的にパスワードを変更するよう促すことも、アカウントの保護につながります。 データ暗号化の徹底 SSL/TLSの適切な実装:サイト全体の通信を暗号化し、安全なデータのやり取りを確保しましょう。 データベース内の機密情報の暗号化:顧客情報や決済情報を暗号化し、安心して利用できる環境を提供しましょう。 顧客の個人情報や決済情報を守るために、データを暗号化することは非常に重要です。まず、サイト全体でSSL/TLSを導入して通信を暗号化することで、外部からの盗聴や改ざんを防ぐことができます。 さらに、データベースに保存される顧客情報も暗号化しておくと、万が一の侵害時にも情報が流出するリスクを減らせます。 ソフトウェアの定期的な更新 CMSやプラグインのアップデート:定期的に更新し、脆弱性をなくしましょう。 サーバーソフトウェアの更新:ウェブサーバーやデータベースサーバーも常に最新の状態に保ちましょう。 使っているソフトウェアやプラグインに脆弱性があると、攻撃を受ける可能性が高まります。そのため、CMSやプラグインを最新のバージョンにアップデートし、既知の問題を修正することが大切です。 また、ウェブサーバーやデータベースサーバーなども常に最新の状態に保ち、セキュリティパッチを適用しておくことでリスクを軽減できます。 アクセス制御の強化 不要なポートの閉鎖:使っていないポートは閉じてリスクを減らしましょう。 ファイアウォールの適切な設定:許可されたアクセスのみを通過させ、安全性を高めましょう。 外部からの不正なアクセスを防ぐためには、アクセス制御が重要です。例えば、サーバーで使用していないポートは閉じておき、不必要なリスクを減らすことが効果的です。 また、ファイアウォールを使って許可されたIPアドレスやポートのみ通過させるように設定することで、攻撃からサイトを守ることができます。 ログ監視とインシデント対応 サーバーログの定期的な監視:異常を早期に発見し、迅速に対応しましょう。 インシデント対応策の策定:対応手順を事前に準備し、トラブル発生時に素早く対処できるようにしましょう。 異常な活動を早く発見して対応するためには、ログを定期的に監視することが有効です。アクセスログやエラーログを確認することで、不審な動きを見逃さずに済みます。 また、セキュリティインシデントが発生したときにすぐ対応できるよう、事前に対応手順を決めておくと安心です。 ECサイト特有の脆弱性4つとその対策法 ECサイトは、一般的なWebサイトとは一線を画す独自の脆弱性を抱えています。ここでは、ECサイトに特有の脆弱性を取り上げ、それぞれに対する効果的な対策方法を詳しくご紹介します。 カート機能の脆弱性 カート機能は、ECサイトの心臓部とも言える機能です。しかし同時に、不正利用の格好のターゲットにもなりやすいのです。主な問題は、価格操作や数量改ざんによる不正購入。これらの脆弱性に対しては、サーバーサイドでの厳密な価格・数量の検証が欠かせません。 購入プロセスの各段階で、サーバー側で価格と数量を再確認 不正な変更を即座に検知・ブロックする仕組みの整備 トランザクション管理の徹底 具体的には、購入プロセスの各段階で、サーバー側で価格と数量を再確認し、不正な変更を即座に検知・ブロックする仕組みを整えることが重要です。また、トランザクション管理を徹底することで、より安全な購買環境を構築できます。 決済システムの脆弱性 クレジットカード情報の漏洩や不正決済は、ECサイト運営者にとって悪夢のような事態です。この問題に対処するには、まずPCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)への準拠が大前提となります。 クレジットカード情報を直接取り扱わないトークン化技術の導入 3Dセキュアなどの多層的な認証システムの実装 クレジットカード情報を直接取り扱わないトークン化技術の導入が有効策となります。さらに、3Dセキュアなどの多層的な認証システムを実装することで、不正利用のリスクを大幅に軽減できます。 アカウント関連の脆弱性 アカウントの乗っ取りやポイントの不正利用は、顧客の信頼を根底から揺るがす重大な問題です。 多要素認証の導入 ログイン時の異常を即座に検知するシステムの実装 ポイント制度における1日あたりの利用上限設定 この脆弱性への対策として、多要素認証の導入が効果的です。また、ログイン時の異常を即座に検知するシステムを実装し、不審なアクセスを早期に発見・対処することが重要です。ポイント制度を設けている場合は、1日あたりの利用上限を設定するなど、万が一の不正利用時でも被害を最小限に抑える仕組みづくりが求められます。 これらの対策を組み合わせることで、万が一の不正利用時でも被害を最小限に抑える堅固な防衛線を築けます。 在庫管理システムの脆弱性 在庫数の改ざんや架空在庫による詐欺行為は、ECサイトの信頼性を著しく損なう問題です。 リアルタイムで在庫を管理するシステムの導入 定期的な在庫監査の実施 異常な在庫変動を自動的に検知するシステムの導入 これらの脆弱性に対しては、リアルタイムで在庫を管理するシステムの導入と、定期的な在庫監査の実施が有効です。さらに、異常な在庫変動を自動的に検知するシステムを導入することで、不正操作の早期発見と迅速な対応が可能になります。 これらの脆弱性に効果的に対処するには、ECサイト特有のセキュリティ診断を定期的に実施し、常に最新の脅威に対応した対策を講じることが重要です。同時に、ECサイトの運営者自身がセキュリティ意識を高め、継続的な学習を怠らないことも、安全なEC運営の鍵となります。   主要ECプラットフォームのセキュリティ対策:Shopify vs カラーミー ECサイトを立ち上げる際、プラットフォームの選択は安全性に大きく影響します。ここでは、主要なプラットフォームのセキュリティ対策を見ていきましょう。 Shopifyは、セキュリティ面で高い評価を受けています。PCI DSS Level 1認証を取得し、全データを暗号化して保存するなど、強固なセキュリティ施策を実施しています。特筆すべきは、24時間365日体制のセキュリティ監視と、ホワイトハッカーによる脆弱性診断プログラムです。これにより、潜在的な脅威にも迅速に対応できる体制を整えています。   一方、カラーミーショップは独自の視点からセキュリティを強化しています。独自開発のセキュリティ監視システムを導入し、不正アクセスを即座に検知・遮断する仕組みを構築。さらに、クレジットカード情報の非保持化を実現し、PCI DSSに準拠した対策を徹底しています。   各プラットフォームには特徴があり、一概にどれが最適とは言えません。詳細な比較は別の記事でご紹介しますので、自社のニーズに合わせて選択してください。 ECサイトの脆弱性診断サービス選び方|種類を知る! ECサイトのセキュリティ診断サービスの選択肢は多岐にわたり、自社に最適なものを見極めるのは簡単ではありません。まずは、診断サービスの種類を理解することから始めましょう。 主に以下の3種類があります。 手動診断:セキュリティ専門家が直接システムを検査 自動診断:専用ツールで自動的に脆弱性をスキャン ハイブリッド診断:手動と自動を組み合わせた方法 それぞれに長所と短所があり、自社のニーズや予算に応じて選択が必要です。ただし、コストだけで判断するのは危険です。安さに惹かれて質の低いサービスを選んでは元も子もありません。 信頼できるプロバイダを見極めるポイントとしては、業界での実績、診断レポートの質、専門家の在籍状況、最新の脅威への対応力などが挙げられます。 適切なサービスを選ぶことで、ECサイトの弱点を効果的に洗い出し、的確な対策を打つことができます。自社の安全性向上のため、じっくりと検討を重ねましょう。 効果的に脆弱性診断を実施するコツと管理のポイント 適切な脆弱性診断サービスを選んだ後は、その診断をいかに効果的に実施し、管理するかが重要になってきます。診断の実施と結果の活用次第で、ECサイトのセキュリティレベルは大きく変わります。ここでは、セキュリティのプロたちが推奨する4つの実践的な方法をご紹介します。 1.いつ、どのくらいの頻度で診断すべき?最適なタイミング 定期的かつ計画的なタイミングでの診断が肝心です。四半期ごとの包括的な診断を基本としつつ、サイトの大幅更新や新機能追加時には必ず追加診断を行いましょう。また、セキュリティ脅威の急激な変化時には臨時診断の実施も検討すべきです。 2.脆弱性が見つかったら?優先順位をつけた迅速な対応を 発見された脆弱性は、深刻度に応じて優先順位をつけ、計画的かつ迅速に対処します。高リスクは即座に、中リスクは計画的に修正を行いましょう。低リスクと判断されたものも油断せず、定期的に再評価し、必要に応じて対策を講じることが大切です。 3.網羅的な診断範囲の設定で見落とし漏れを防ぐ ECサイトの全ての重要部分を診断対象に含めることが大切です。Webアプリ、データベース、ネットワーク、クラウド環境など、構成要素を見逃さないように注意しましょう。新システムや機能も忘れずに。外部からの攻撃だけでなく、内部からの不正アクセスの可能性も視野に入れておくべきです。 4.診断結果を活かす:効果的な管理と報告の仕組みづくり 結果はセキュリティチーム内で共有し、定期的に経営層にも報告することが重要です。過去の結果との比較分析で対策効果を測定しましょう。さらに、診断結果を基に従業員向けセキュリティ教育を行えば、組織全体のセキュリティ意識向上にもつながります。 これらの方法を実践することで、ECサイトの安全性を大幅に高めることができます。 セキュリティ診断は、ECサイトの健康診断のようなものです。定期的に実施することで、潜在的な問題を早期に発見し、対処できます。自社の大切な資産を守るため、今すぐにでもアクションを起こしてみてはいかがでしょうか。 効果的なECサイトのセキュリティ強化のため、早めに脆弱性診断を! ECサイトのセキュリティ対策は、ビジネスの成功と顧客の信頼を支える柱です。本記事では、増加するサイバー攻撃の脅威、ECサイト特有の脆弱性とその対策、効果的なセキュリティ診断の実施方法について詳しく見てきました。これらの課題に適切に対応するには、専門的な知見と豊富な経験が欠かせません。 アイ・エフ・ティの脆弱性診断サービスは、このニーズに応える選択肢の一つです。15年以上の実績を持つ診断員が、個々のお客様のニーズに合わせたソリューションを提案します。診断ツール「Vex」を活用し、Webとシステムだけでなく、人的要因も含めた総合的な脆弱性対策をサポートします。 セキュリティに不安を感じている方、相談から始めたいとお考えの方も歓迎です。お気軽にご連絡ください。皆様のECサイトの安全な運営をお手伝いします。 弊社脆弱性診断サービスの特徴はこちら  

ECサイトで起きた実際のセキュリティ被害事例

まずは実際に起こった、被害事例を見てみましょう。

2022年5月、衣料品メーカーのECサイトで重大な事態が発生しました。不正アクセスにより、最大16,093件の顧客クレジットカード情報が流出したのです。原因は、決済システムの脆弱性でした。

2021年11月には、大手アパレル企業のECサイトで約25万件の個人情報が流出する事件が起きました。不正アクセスにより、氏名、住所、電話番号などの情報が漏洩しました。

さらに2022年3月、決済サービス会社のシステムが攻撃を受け、最大46万件ものカード番号やセキュリティコードが流出するという重大な事態に発展しました。この事例は、自社システムだけでなく外部サービスの安全性確保も重要だと教えてくれます。

ここで注目すべきは、従業員数10名以下の小規模企業も被害を受けているという点です。つまり、企業の規模に関係なく、誰もが攻撃のターゲットになりうるのです。

これらの事例は、ECサイトのセキュリティ対策の重要性を明確に示しています。定期的な脆弱性診断の実施や、最新のセキュリティ技術の導入は、もはや選択肢ではなく必須と言えるでしょう。

セキュリティの具体的な強化ポイント

ECサイトのセキュリティを強化するために、初心者の方にもわかりやすい形で、ECサイト全般に適用できる基本的なセキュリティ強化策を具体的に解説します。

まずは自社サイトの脆弱性を特定する

まず自社サイトの脆弱性を特定することが重要です。

そのために、専門的な脆弱性診断を実施し、潜在的なリスクを明らかにしましょう。具体的な診断サービスの選び方については、後ほど詳しく解説します。

認証システムの強化

  • 多要素認証(MFA)の導入:SMSコードや認証アプリを使った追加の認証を導入しましょう。

  • 強固なパスワードポリシーの策定:長くて複雑なパスワードを推奨し、定期的な変更を促しましょう。

ECサイトの安全性を守るうえで、ユーザー認証は欠かせません。不正アクセスを防ぐためには、パスワードに加えて追加の認証ステップを導入する「多要素認証(MFA)」が効果的です。例えば、ログイン時にSMSコードを使った認証を追加することで、より安全性を高めることができます。

また、ユーザーには強力なパスワードを設定してもらうようにし、一定の文字数や複雑さを求めることも大切です。定期的にパスワードを変更するよう促すことも、アカウントの保護につながります。

データ暗号化の徹底

  • SSL/TLSの適切な実装:サイト全体の通信を暗号化し、安全なデータのやり取りを確保しましょう。

  • データベース内の機密情報の暗号化:顧客情報や決済情報を暗号化し、安心して利用できる環境を提供しましょう。

顧客の個人情報や決済情報を守るために、データを暗号化することは非常に重要です。まず、サイト全体でSSL/TLSを導入して通信を暗号化することで、外部からの盗聴や改ざんを防ぐことができます。

さらに、データベースに保存される顧客情報も暗号化しておくと、万が一の侵害時にも情報が流出するリスクを減らせます。

ソフトウェアの定期的な更新

  • CMSやプラグインのアップデート:定期的に更新し、脆弱性をなくしましょう。

  • サーバーソフトウェアの更新:ウェブサーバーやデータベースサーバーも常に最新の状態に保ちましょう。

使っているソフトウェアやプラグインに脆弱性があると、攻撃を受ける可能性が高まります。そのため、CMSやプラグインを最新のバージョンにアップデートし、既知の問題を修正することが大切です。

また、ウェブサーバーやデータベースサーバーなども常に最新の状態に保ち、セキュリティパッチを適用しておくことでリスクを軽減できます。

アクセス制御の強化

  • 不要なポートの閉鎖:使っていないポートは閉じてリスクを減らしましょう。

  • ファイアウォールの適切な設定:許可されたアクセスのみを通過させ、安全性を高めましょう。

外部からの不正なアクセスを防ぐためには、アクセス制御が重要です。例えば、サーバーで使用していないポートは閉じておき、不必要なリスクを減らすことが効果的です。

また、ファイアウォールを使って許可されたIPアドレスやポートのみ通過させるように設定することで、攻撃からサイトを守ることができます。

ログ監視とインシデント対応

  • サーバーログの定期的な監視:異常を早期に発見し、迅速に対応しましょう。

  • インシデント対応策の策定:対応手順を事前に準備し、トラブル発生時に素早く対処できるようにしましょう。

異常な活動を早く発見して対応するためには、ログを定期的に監視することが有効です。アクセスログやエラーログを確認することで、不審な動きを見逃さずに済みます。

また、セキュリティインシデントが発生したときにすぐ対応できるよう、事前に対応手順を決めておくと安心です。

ECサイト特有の脆弱性4つとその対策法

ECサイトは、一般的なWebサイトとは一線を画す独自の脆弱性を抱えています。ここでは、ECサイトに特有の脆弱性を取り上げ、それぞれに対する効果的な対策方法を詳しくご紹介します。

カート機能の脆弱性

カート機能は、ECサイトの心臓部とも言える機能です。しかし同時に、不正利用の格好のターゲットにもなりやすいのです。主な問題は、価格操作や数量改ざんによる不正購入。これらの脆弱性に対しては、サーバーサイドでの厳密な価格・数量の検証が欠かせません。

  • 購入プロセスの各段階で、サーバー側で価格と数量を再確認
  • 不正な変更を即座に検知・ブロックする仕組みの整備
  • トランザクション管理の徹底

具体的には、購入プロセスの各段階で、サーバー側で価格と数量を再確認し、不正な変更を即座に検知・ブロックする仕組みを整えることが重要です。また、トランザクション管理を徹底することで、より安全な購買環境を構築できます。

決済システムの脆弱性

クレジットカード情報の漏洩や不正決済は、ECサイト運営者にとって悪夢のような事態です。この問題に対処するには、まずPCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)への準拠が大前提となります。

  • クレジットカード情報を直接取り扱わないトークン化技術の導入
  • 3Dセキュアなどの多層的な認証システムの実装

クレジットカード情報を直接取り扱わないトークン化技術の導入が有効策となります。さらに、3Dセキュアなどの多層的な認証システムを実装することで、不正利用のリスクを大幅に軽減できます。

アカウント関連の脆弱性

アカウントの乗っ取りやポイントの不正利用は、顧客の信頼を根底から揺るがす重大な問題です。

  • 多要素認証の導入
  • ログイン時の異常を即座に検知するシステムの実装
  • ポイント制度における1日あたりの利用上限設定

この脆弱性への対策として、多要素認証の導入が効果的です。また、ログイン時の異常を即座に検知するシステムを実装し、不審なアクセスを早期に発見・対処することが重要です。ポイント制度を設けている場合は、1日あたりの利用上限を設定するなど、万が一の不正利用時でも被害を最小限に抑える仕組みづくりが求められます。

これらの対策を組み合わせることで、万が一の不正利用時でも被害を最小限に抑える堅固な防衛線を築けます。

在庫管理システムの脆弱性

在庫数の改ざんや架空在庫による詐欺行為は、ECサイトの信頼性を著しく損なう問題です。

  • リアルタイムで在庫を管理するシステムの導入
  • 定期的な在庫監査の実施
  • 異常な在庫変動を自動的に検知するシステムの導入

これらの脆弱性に対しては、リアルタイムで在庫を管理するシステムの導入と、定期的な在庫監査の実施が有効です。さらに、異常な在庫変動を自動的に検知するシステムを導入することで、不正操作の早期発見と迅速な対応が可能になります。

これらの脆弱性に効果的に対処するには、ECサイト特有のセキュリティ診断を定期的に実施し、常に最新の脅威に対応した対策を講じることが重要です。同時に、ECサイトの運営者自身がセキュリティ意識を高め、継続的な学習を怠らないことも、安全なEC運営の鍵となります。

 

主要ECプラットフォームのセキュリティ対策:Shopify vs カラーミー

ECサイトを立ち上げる際、プラットフォームの選択は安全性に大きく影響します。ここでは、主要なプラットフォームのセキュリティ対策を見ていきましょう。

Shopifyは、セキュリティ面で高い評価を受けています。PCI DSS Level 1認証を取得し、全データを暗号化して保存するなど、強固なセキュリティ施策を実施しています。特筆すべきは、24時間365日体制のセキュリティ監視と、ホワイトハッカーによる脆弱性診断プログラムです。これにより、潜在的な脅威にも迅速に対応できる体制を整えています。

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Shopifyで知っておきたい5つの脆弱性 | 診断の適正費用とあわせてプロが解説

日本サイバー犯罪対策センター(JC3)の報告によると、2023年には悪質なECサイトに関する通報が前年の1.6倍、実に4万7278件にまで跳ね上がりました。この右肩上がりの傾向は2020年から続いてます。 さらに深刻なのは、経済産業省が明らかにした2023年のクレジットカード不正利用被害額です。その被害額はなんと541億円にのぼり、この数字がECサイトにおけるセキュリティ対策の緊急性を如実に示しています。 こうした危機的状況を受け、政府も動き出しました。2024年度末までにECサイトの脆弱性診断が義務化されることが決定したのです。 では、ECサイト運営者の皆さんは、具体的にどんな対策を講じるべきなのでしょうか? 本記事では、実際の被害事例、脆弱性の種類とその強化方法などを詳しく解説していきます。一緒に、安全なEC運営への道筋を探っていきましょう。 「ECサイトの脆弱性診断の義務化」については、下記記事で詳しく解説しておりますので、あわせてご覧ください。 出典:悪質なショッピングサイト等に関する統計情報(2023年上半期)(日本サイバー犯罪対策センター(JC3)) ECサイトで起きた実際のセキュリティ被害事例 まずは実際に起こった、被害事例を見てみましょう。 2022年5月、衣料品メーカーのECサイトで重大な事態が発生しました。不正アクセスにより、最大16,093件の顧客クレジットカード情報が流出したのです。原因は、決済システムの脆弱性でした。 2021年11月には、大手アパレル企業のECサイトで約25万件の個人情報が流出する事件が起きました。不正アクセスにより、氏名、住所、電話番号などの情報が漏洩しました。 さらに2022年3月、決済サービス会社のシステムが攻撃を受け、最大46万件ものカード番号やセキュリティコードが流出するという重大な事態に発展しました。この事例は、自社システムだけでなく外部サービスの安全性確保も重要だと教えてくれます。 ここで注目すべきは、従業員数10名以下の小規模企業も被害を受けているという点です。つまり、企業の規模に関係なく、誰もが攻撃のターゲットになりうるのです。 これらの事例は、ECサイトのセキュリティ対策の重要性を明確に示しています。定期的な脆弱性診断の実施や、最新のセキュリティ技術の導入は、もはや選択肢ではなく必須と言えるでしょう。 セキュリティの具体的な強化ポイント ECサイトのセキュリティを強化するために、初心者の方にもわかりやすい形で、ECサイト全般に適用できる基本的なセキュリティ強化策を具体的に解説します。 まずは自社サイトの脆弱性を特定する まず自社サイトの脆弱性を特定することが重要です。 そのために、専門的な脆弱性診断を実施し、潜在的なリスクを明らかにしましょう。具体的な診断サービスの選び方については、後ほど詳しく解説します。 認証システムの強化 多要素認証(MFA)の導入:SMSコードや認証アプリを使った追加の認証を導入しましょう。 強固なパスワードポリシーの策定:長くて複雑なパスワードを推奨し、定期的な変更を促しましょう。 ECサイトの安全性を守るうえで、ユーザー認証は欠かせません。不正アクセスを防ぐためには、パスワードに加えて追加の認証ステップを導入する「多要素認証(MFA)」が効果的です。例えば、ログイン時にSMSコードを使った認証を追加することで、より安全性を高めることができます。 また、ユーザーには強力なパスワードを設定してもらうようにし、一定の文字数や複雑さを求めることも大切です。定期的にパスワードを変更するよう促すことも、アカウントの保護につながります。 データ暗号化の徹底 SSL/TLSの適切な実装:サイト全体の通信を暗号化し、安全なデータのやり取りを確保しましょう。 データベース内の機密情報の暗号化:顧客情報や決済情報を暗号化し、安心して利用できる環境を提供しましょう。 顧客の個人情報や決済情報を守るために、データを暗号化することは非常に重要です。まず、サイト全体でSSL/TLSを導入して通信を暗号化することで、外部からの盗聴や改ざんを防ぐことができます。 さらに、データベースに保存される顧客情報も暗号化しておくと、万が一の侵害時にも情報が流出するリスクを減らせます。 ソフトウェアの定期的な更新 CMSやプラグインのアップデート:定期的に更新し、脆弱性をなくしましょう。 サーバーソフトウェアの更新:ウェブサーバーやデータベースサーバーも常に最新の状態に保ちましょう。 使っているソフトウェアやプラグインに脆弱性があると、攻撃を受ける可能性が高まります。そのため、CMSやプラグインを最新のバージョンにアップデートし、既知の問題を修正することが大切です。 また、ウェブサーバーやデータベースサーバーなども常に最新の状態に保ち、セキュリティパッチを適用しておくことでリスクを軽減できます。 アクセス制御の強化 不要なポートの閉鎖:使っていないポートは閉じてリスクを減らしましょう。 ファイアウォールの適切な設定:許可されたアクセスのみを通過させ、安全性を高めましょう。 外部からの不正なアクセスを防ぐためには、アクセス制御が重要です。例えば、サーバーで使用していないポートは閉じておき、不必要なリスクを減らすことが効果的です。 また、ファイアウォールを使って許可されたIPアドレスやポートのみ通過させるように設定することで、攻撃からサイトを守ることができます。 ログ監視とインシデント対応 サーバーログの定期的な監視:異常を早期に発見し、迅速に対応しましょう。 インシデント対応策の策定:対応手順を事前に準備し、トラブル発生時に素早く対処できるようにしましょう。 異常な活動を早く発見して対応するためには、ログを定期的に監視することが有効です。アクセスログやエラーログを確認することで、不審な動きを見逃さずに済みます。 また、セキュリティインシデントが発生したときにすぐ対応できるよう、事前に対応手順を決めておくと安心です。 ECサイト特有の脆弱性4つとその対策法 ECサイトは、一般的なWebサイトとは一線を画す独自の脆弱性を抱えています。ここでは、ECサイトに特有の脆弱性を取り上げ、それぞれに対する効果的な対策方法を詳しくご紹介します。 カート機能の脆弱性 カート機能は、ECサイトの心臓部とも言える機能です。しかし同時に、不正利用の格好のターゲットにもなりやすいのです。主な問題は、価格操作や数量改ざんによる不正購入。これらの脆弱性に対しては、サーバーサイドでの厳密な価格・数量の検証が欠かせません。 購入プロセスの各段階で、サーバー側で価格と数量を再確認 不正な変更を即座に検知・ブロックする仕組みの整備 トランザクション管理の徹底 具体的には、購入プロセスの各段階で、サーバー側で価格と数量を再確認し、不正な変更を即座に検知・ブロックする仕組みを整えることが重要です。また、トランザクション管理を徹底することで、より安全な購買環境を構築できます。 決済システムの脆弱性 クレジットカード情報の漏洩や不正決済は、ECサイト運営者にとって悪夢のような事態です。この問題に対処するには、まずPCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)への準拠が大前提となります。 クレジットカード情報を直接取り扱わないトークン化技術の導入 3Dセキュアなどの多層的な認証システムの実装 クレジットカード情報を直接取り扱わないトークン化技術の導入が有効策となります。さらに、3Dセキュアなどの多層的な認証システムを実装することで、不正利用のリスクを大幅に軽減できます。 アカウント関連の脆弱性 アカウントの乗っ取りやポイントの不正利用は、顧客の信頼を根底から揺るがす重大な問題です。 多要素認証の導入 ログイン時の異常を即座に検知するシステムの実装 ポイント制度における1日あたりの利用上限設定 この脆弱性への対策として、多要素認証の導入が効果的です。また、ログイン時の異常を即座に検知するシステムを実装し、不審なアクセスを早期に発見・対処することが重要です。ポイント制度を設けている場合は、1日あたりの利用上限を設定するなど、万が一の不正利用時でも被害を最小限に抑える仕組みづくりが求められます。 これらの対策を組み合わせることで、万が一の不正利用時でも被害を最小限に抑える堅固な防衛線を築けます。 在庫管理システムの脆弱性 在庫数の改ざんや架空在庫による詐欺行為は、ECサイトの信頼性を著しく損なう問題です。 リアルタイムで在庫を管理するシステムの導入 定期的な在庫監査の実施 異常な在庫変動を自動的に検知するシステムの導入 これらの脆弱性に対しては、リアルタイムで在庫を管理するシステムの導入と、定期的な在庫監査の実施が有効です。さらに、異常な在庫変動を自動的に検知するシステムを導入することで、不正操作の早期発見と迅速な対応が可能になります。 これらの脆弱性に効果的に対処するには、ECサイト特有のセキュリティ診断を定期的に実施し、常に最新の脅威に対応した対策を講じることが重要です。同時に、ECサイトの運営者自身がセキュリティ意識を高め、継続的な学習を怠らないことも、安全なEC運営の鍵となります。   主要ECプラットフォームのセキュリティ対策:Shopify vs カラーミー ECサイトを立ち上げる際、プラットフォームの選択は安全性に大きく影響します。ここでは、主要なプラットフォームのセキュリティ対策を見ていきましょう。 Shopifyは、セキュリティ面で高い評価を受けています。PCI DSS Level 1認証を取得し、全データを暗号化して保存するなど、強固なセキュリティ施策を実施しています。特筆すべきは、24時間365日体制のセキュリティ監視と、ホワイトハッカーによる脆弱性診断プログラムです。これにより、潜在的な脅威にも迅速に対応できる体制を整えています。   一方、カラーミーショップは独自の視点からセキュリティを強化しています。独自開発のセキュリティ監視システムを導入し、不正アクセスを即座に検知・遮断する仕組みを構築。さらに、クレジットカード情報の非保持化を実現し、PCI DSSに準拠した対策を徹底しています。   各プラットフォームには特徴があり、一概にどれが最適とは言えません。詳細な比較は別の記事でご紹介しますので、自社のニーズに合わせて選択してください。 ECサイトの脆弱性診断サービス選び方|種類を知る! ECサイトのセキュリティ診断サービスの選択肢は多岐にわたり、自社に最適なものを見極めるのは簡単ではありません。まずは、診断サービスの種類を理解することから始めましょう。 主に以下の3種類があります。 手動診断:セキュリティ専門家が直接システムを検査 自動診断:専用ツールで自動的に脆弱性をスキャン ハイブリッド診断:手動と自動を組み合わせた方法 それぞれに長所と短所があり、自社のニーズや予算に応じて選択が必要です。ただし、コストだけで判断するのは危険です。安さに惹かれて質の低いサービスを選んでは元も子もありません。 信頼できるプロバイダを見極めるポイントとしては、業界での実績、診断レポートの質、専門家の在籍状況、最新の脅威への対応力などが挙げられます。 適切なサービスを選ぶことで、ECサイトの弱点を効果的に洗い出し、的確な対策を打つことができます。自社の安全性向上のため、じっくりと検討を重ねましょう。 効果的に脆弱性診断を実施するコツと管理のポイント 適切な脆弱性診断サービスを選んだ後は、その診断をいかに効果的に実施し、管理するかが重要になってきます。診断の実施と結果の活用次第で、ECサイトのセキュリティレベルは大きく変わります。ここでは、セキュリティのプロたちが推奨する4つの実践的な方法をご紹介します。 1.いつ、どのくらいの頻度で診断すべき?最適なタイミング 定期的かつ計画的なタイミングでの診断が肝心です。四半期ごとの包括的な診断を基本としつつ、サイトの大幅更新や新機能追加時には必ず追加診断を行いましょう。また、セキュリティ脅威の急激な変化時には臨時診断の実施も検討すべきです。 2.脆弱性が見つかったら?優先順位をつけた迅速な対応を 発見された脆弱性は、深刻度に応じて優先順位をつけ、計画的かつ迅速に対処します。高リスクは即座に、中リスクは計画的に修正を行いましょう。低リスクと判断されたものも油断せず、定期的に再評価し、必要に応じて対策を講じることが大切です。 3.網羅的な診断範囲の設定で見落とし漏れを防ぐ ECサイトの全ての重要部分を診断対象に含めることが大切です。Webアプリ、データベース、ネットワーク、クラウド環境など、構成要素を見逃さないように注意しましょう。新システムや機能も忘れずに。外部からの攻撃だけでなく、内部からの不正アクセスの可能性も視野に入れておくべきです。 4.診断結果を活かす:効果的な管理と報告の仕組みづくり 結果はセキュリティチーム内で共有し、定期的に経営層にも報告することが重要です。過去の結果との比較分析で対策効果を測定しましょう。さらに、診断結果を基に従業員向けセキュリティ教育を行えば、組織全体のセキュリティ意識向上にもつながります。 これらの方法を実践することで、ECサイトの安全性を大幅に高めることができます。 セキュリティ診断は、ECサイトの健康診断のようなものです。定期的に実施することで、潜在的な問題を早期に発見し、対処できます。自社の大切な資産を守るため、今すぐにでもアクションを起こしてみてはいかがでしょうか。 効果的なECサイトのセキュリティ強化のため、早めに脆弱性診断を! ECサイトのセキュリティ対策は、ビジネスの成功と顧客の信頼を支える柱です。本記事では、増加するサイバー攻撃の脅威、ECサイト特有の脆弱性とその対策、効果的なセキュリティ診断の実施方法について詳しく見てきました。これらの課題に適切に対応するには、専門的な知見と豊富な経験が欠かせません。 アイ・エフ・ティの脆弱性診断サービスは、このニーズに応える選択肢の一つです。15年以上の実績を持つ診断員が、個々のお客様のニーズに合わせたソリューションを提案します。診断ツール「Vex」を活用し、Webとシステムだけでなく、人的要因も含めた総合的な脆弱性対策をサポートします。 セキュリティに不安を感じている方、相談から始めたいとお考えの方も歓迎です。お気軽にご連絡ください。皆様のECサイトの安全な運営をお手伝いします。 弊社脆弱性診断サービスの特徴はこちら  

 

一方、カラーミーショップは独自の視点からセキュリティを強化しています。独自開発のセキュリティ監視システムを導入し、不正アクセスを即座に検知・遮断する仕組みを構築。さらに、クレジットカード情報の非保持化を実現し、PCI DSSに準拠した対策を徹底しています。

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ECサイトのセキュリティ診断サービスの選択肢は多岐にわたり、自社に最適なものを見極めるのは簡単ではありません。まずは、診断サービスの種類を理解することから始めましょう。 主に以下の3種類があります。 手動診断:セキュリティ専門家が直接システムを検査 自動診断:専用ツールで自動的に脆弱性をスキャン ハイブリッド診断:手動と自動を組み合わせた方法 それぞれに長所と短所があり、自社のニーズや予算に応じて選択が必要です。ただし、コストだけで判断するのは危険です。安さに惹かれて質の低いサービスを選んでは元も子もありません。 信頼できるプロバイダを見極めるポイントとしては、業界での実績、診断レポートの質、専門家の在籍状況、最新の脅威への対応力などが挙げられます。 適切なサービスを選ぶことで、ECサイトの弱点を効果的に洗い出し、的確な対策を打つことができます。自社の安全性向上のため、じっくりと検討を重ねましょう。 効果的に脆弱性診断を実施するコツと管理のポイント 適切な脆弱性診断サービスを選んだ後は、その診断をいかに効果的に実施し、管理するかが重要になってきます。診断の実施と結果の活用次第で、ECサイトのセキュリティレベルは大きく変わります。ここでは、セキュリティのプロたちが推奨する4つの実践的な方法をご紹介します。 1.いつ、どのくらいの頻度で診断すべき?最適なタイミング 定期的かつ計画的なタイミングでの診断が肝心です。四半期ごとの包括的な診断を基本としつつ、サイトの大幅更新や新機能追加時には必ず追加診断を行いましょう。また、セキュリティ脅威の急激な変化時には臨時診断の実施も検討すべきです。 2.脆弱性が見つかったら?優先順位をつけた迅速な対応を 発見された脆弱性は、深刻度に応じて優先順位をつけ、計画的かつ迅速に対処します。高リスクは即座に、中リスクは計画的に修正を行いましょう。低リスクと判断されたものも油断せず、定期的に再評価し、必要に応じて対策を講じることが大切です。 3.網羅的な診断範囲の設定で見落とし漏れを防ぐ ECサイトの全ての重要部分を診断対象に含めることが大切です。Webアプリ、データベース、ネットワーク、クラウド環境など、構成要素を見逃さないように注意しましょう。新システムや機能も忘れずに。外部からの攻撃だけでなく、内部からの不正アクセスの可能性も視野に入れておくべきです。 4.診断結果を活かす:効果的な管理と報告の仕組みづくり 結果はセキュリティチーム内で共有し、定期的に経営層にも報告することが重要です。過去の結果との比較分析で対策効果を測定しましょう。さらに、診断結果を基に従業員向けセキュリティ教育を行えば、組織全体のセキュリティ意識向上にもつながります。 これらの方法を実践することで、ECサイトの安全性を大幅に高めることができます。 セキュリティ診断は、ECサイトの健康診断のようなものです。定期的に実施することで、潜在的な問題を早期に発見し、対処できます。自社の大切な資産を守るため、今すぐにでもアクションを起こしてみてはいかがでしょうか。 効果的なECサイトのセキュリティ強化のため、早めに脆弱性診断を! ECサイトのセキュリティ対策は、ビジネスの成功と顧客の信頼を支える柱です。本記事では、増加するサイバー攻撃の脅威、ECサイト特有の脆弱性とその対策、効果的なセキュリティ診断の実施方法について詳しく見てきました。これらの課題に適切に対応するには、専門的な知見と豊富な経験が欠かせません。 アイ・エフ・ティの脆弱性診断サービスは、このニーズに応える選択肢の一つです。15年以上の実績を持つ診断員が、個々のお客様のニーズに合わせたソリューションを提案します。診断ツール「Vex」を活用し、Webとシステムだけでなく、人的要因も含めた総合的な脆弱性対策をサポートします。 セキュリティに不安を感じている方、相談から始めたいとお考えの方も歓迎です。お気軽にご連絡ください。皆様のECサイトの安全な運営をお手伝いします。 弊社脆弱性診断サービスの特徴はこちら  

 

各プラットフォームには特徴があり、一概にどれが最適とは言えません。詳細な比較は別の記事でご紹介しますので、自社のニーズに合わせて選択してください。

ECサイトの脆弱性診断サービス選び方|種類を知る!

ECサイトのセキュリティ診断サービスの選択肢は多岐にわたり、自社に最適なものを見極めるのは簡単ではありません。まずは、診断サービスの種類を理解することから始めましょう。

主に以下の3種類があります。

  • 手動診断:セキュリティ専門家が直接システムを検査
  • 自動診断:専用ツールで自動的に脆弱性をスキャン
  • ハイブリッド診断:手動と自動を組み合わせた方法

それぞれに長所と短所があり、自社のニーズや予算に応じて選択が必要です。ただし、コストだけで判断するのは危険です。安さに惹かれて質の低いサービスを選んでは元も子もありません。

信頼できるプロバイダを見極めるポイントとしては、業界での実績、診断レポートの質、専門家の在籍状況、最新の脅威への対応力などが挙げられます。

適切なサービスを選ぶことで、ECサイトの弱点を効果的に洗い出し、的確な対策を打つことができます。自社の安全性向上のため、じっくりと検討を重ねましょう。

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ECサイトのセキュリティ強化のポイントとは?特有の脆弱性から見た対策を解説 | ECサイト
初めての脆弱性診断 | 会社の選び方や見極め方を伝授します

日本サイバー犯罪対策センター(JC3)の報告によると、2023年には悪質なECサイトに関する通報が前年の1.6倍、実に4万7278件にまで跳ね上がりました。この右肩上がりの傾向は2020年から続いてます。 さらに深刻なのは、経済産業省が明らかにした2023年のクレジットカード不正利用被害額です。その被害額はなんと541億円にのぼり、この数字がECサイトにおけるセキュリティ対策の緊急性を如実に示しています。 こうした危機的状況を受け、政府も動き出しました。2024年度末までにECサイトの脆弱性診断が義務化されることが決定したのです。 では、ECサイト運営者の皆さんは、具体的にどんな対策を講じるべきなのでしょうか? 本記事では、実際の被害事例、脆弱性の種類とその強化方法などを詳しく解説していきます。一緒に、安全なEC運営への道筋を探っていきましょう。 「ECサイトの脆弱性診断の義務化」については、下記記事で詳しく解説しておりますので、あわせてご覧ください。 出典:悪質なショッピングサイト等に関する統計情報(2023年上半期)(日本サイバー犯罪対策センター(JC3)) ECサイトで起きた実際のセキュリティ被害事例 まずは実際に起こった、被害事例を見てみましょう。 2022年5月、衣料品メーカーのECサイトで重大な事態が発生しました。不正アクセスにより、最大16,093件の顧客クレジットカード情報が流出したのです。原因は、決済システムの脆弱性でした。 2021年11月には、大手アパレル企業のECサイトで約25万件の個人情報が流出する事件が起きました。不正アクセスにより、氏名、住所、電話番号などの情報が漏洩しました。 さらに2022年3月、決済サービス会社のシステムが攻撃を受け、最大46万件ものカード番号やセキュリティコードが流出するという重大な事態に発展しました。この事例は、自社システムだけでなく外部サービスの安全性確保も重要だと教えてくれます。 ここで注目すべきは、従業員数10名以下の小規模企業も被害を受けているという点です。つまり、企業の規模に関係なく、誰もが攻撃のターゲットになりうるのです。 これらの事例は、ECサイトのセキュリティ対策の重要性を明確に示しています。定期的な脆弱性診断の実施や、最新のセキュリティ技術の導入は、もはや選択肢ではなく必須と言えるでしょう。 セキュリティの具体的な強化ポイント ECサイトのセキュリティを強化するために、初心者の方にもわかりやすい形で、ECサイト全般に適用できる基本的なセキュリティ強化策を具体的に解説します。 まずは自社サイトの脆弱性を特定する まず自社サイトの脆弱性を特定することが重要です。 そのために、専門的な脆弱性診断を実施し、潜在的なリスクを明らかにしましょう。具体的な診断サービスの選び方については、後ほど詳しく解説します。 認証システムの強化 多要素認証(MFA)の導入:SMSコードや認証アプリを使った追加の認証を導入しましょう。 強固なパスワードポリシーの策定:長くて複雑なパスワードを推奨し、定期的な変更を促しましょう。 ECサイトの安全性を守るうえで、ユーザー認証は欠かせません。不正アクセスを防ぐためには、パスワードに加えて追加の認証ステップを導入する「多要素認証(MFA)」が効果的です。例えば、ログイン時にSMSコードを使った認証を追加することで、より安全性を高めることができます。 また、ユーザーには強力なパスワードを設定してもらうようにし、一定の文字数や複雑さを求めることも大切です。定期的にパスワードを変更するよう促すことも、アカウントの保護につながります。 データ暗号化の徹底 SSL/TLSの適切な実装:サイト全体の通信を暗号化し、安全なデータのやり取りを確保しましょう。 データベース内の機密情報の暗号化:顧客情報や決済情報を暗号化し、安心して利用できる環境を提供しましょう。 顧客の個人情報や決済情報を守るために、データを暗号化することは非常に重要です。まず、サイト全体でSSL/TLSを導入して通信を暗号化することで、外部からの盗聴や改ざんを防ぐことができます。 さらに、データベースに保存される顧客情報も暗号化しておくと、万が一の侵害時にも情報が流出するリスクを減らせます。 ソフトウェアの定期的な更新 CMSやプラグインのアップデート:定期的に更新し、脆弱性をなくしましょう。 サーバーソフトウェアの更新:ウェブサーバーやデータベースサーバーも常に最新の状態に保ちましょう。 使っているソフトウェアやプラグインに脆弱性があると、攻撃を受ける可能性が高まります。そのため、CMSやプラグインを最新のバージョンにアップデートし、既知の問題を修正することが大切です。 また、ウェブサーバーやデータベースサーバーなども常に最新の状態に保ち、セキュリティパッチを適用しておくことでリスクを軽減できます。 アクセス制御の強化 不要なポートの閉鎖:使っていないポートは閉じてリスクを減らしましょう。 ファイアウォールの適切な設定:許可されたアクセスのみを通過させ、安全性を高めましょう。 外部からの不正なアクセスを防ぐためには、アクセス制御が重要です。例えば、サーバーで使用していないポートは閉じておき、不必要なリスクを減らすことが効果的です。 また、ファイアウォールを使って許可されたIPアドレスやポートのみ通過させるように設定することで、攻撃からサイトを守ることができます。 ログ監視とインシデント対応 サーバーログの定期的な監視:異常を早期に発見し、迅速に対応しましょう。 インシデント対応策の策定:対応手順を事前に準備し、トラブル発生時に素早く対処できるようにしましょう。 異常な活動を早く発見して対応するためには、ログを定期的に監視することが有効です。アクセスログやエラーログを確認することで、不審な動きを見逃さずに済みます。 また、セキュリティインシデントが発生したときにすぐ対応できるよう、事前に対応手順を決めておくと安心です。 ECサイト特有の脆弱性4つとその対策法 ECサイトは、一般的なWebサイトとは一線を画す独自の脆弱性を抱えています。ここでは、ECサイトに特有の脆弱性を取り上げ、それぞれに対する効果的な対策方法を詳しくご紹介します。 カート機能の脆弱性 カート機能は、ECサイトの心臓部とも言える機能です。しかし同時に、不正利用の格好のターゲットにもなりやすいのです。主な問題は、価格操作や数量改ざんによる不正購入。これらの脆弱性に対しては、サーバーサイドでの厳密な価格・数量の検証が欠かせません。 購入プロセスの各段階で、サーバー側で価格と数量を再確認 不正な変更を即座に検知・ブロックする仕組みの整備 トランザクション管理の徹底 具体的には、購入プロセスの各段階で、サーバー側で価格と数量を再確認し、不正な変更を即座に検知・ブロックする仕組みを整えることが重要です。また、トランザクション管理を徹底することで、より安全な購買環境を構築できます。 決済システムの脆弱性 クレジットカード情報の漏洩や不正決済は、ECサイト運営者にとって悪夢のような事態です。この問題に対処するには、まずPCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)への準拠が大前提となります。 クレジットカード情報を直接取り扱わないトークン化技術の導入 3Dセキュアなどの多層的な認証システムの実装 クレジットカード情報を直接取り扱わないトークン化技術の導入が有効策となります。さらに、3Dセキュアなどの多層的な認証システムを実装することで、不正利用のリスクを大幅に軽減できます。 アカウント関連の脆弱性 アカウントの乗っ取りやポイントの不正利用は、顧客の信頼を根底から揺るがす重大な問題です。 多要素認証の導入 ログイン時の異常を即座に検知するシステムの実装 ポイント制度における1日あたりの利用上限設定 この脆弱性への対策として、多要素認証の導入が効果的です。また、ログイン時の異常を即座に検知するシステムを実装し、不審なアクセスを早期に発見・対処することが重要です。ポイント制度を設けている場合は、1日あたりの利用上限を設定するなど、万が一の不正利用時でも被害を最小限に抑える仕組みづくりが求められます。 これらの対策を組み合わせることで、万が一の不正利用時でも被害を最小限に抑える堅固な防衛線を築けます。 在庫管理システムの脆弱性 在庫数の改ざんや架空在庫による詐欺行為は、ECサイトの信頼性を著しく損なう問題です。 リアルタイムで在庫を管理するシステムの導入 定期的な在庫監査の実施 異常な在庫変動を自動的に検知するシステムの導入 これらの脆弱性に対しては、リアルタイムで在庫を管理するシステムの導入と、定期的な在庫監査の実施が有効です。さらに、異常な在庫変動を自動的に検知するシステムを導入することで、不正操作の早期発見と迅速な対応が可能になります。 これらの脆弱性に効果的に対処するには、ECサイト特有のセキュリティ診断を定期的に実施し、常に最新の脅威に対応した対策を講じることが重要です。同時に、ECサイトの運営者自身がセキュリティ意識を高め、継続的な学習を怠らないことも、安全なEC運営の鍵となります。   主要ECプラットフォームのセキュリティ対策:Shopify vs カラーミー ECサイトを立ち上げる際、プラットフォームの選択は安全性に大きく影響します。ここでは、主要なプラットフォームのセキュリティ対策を見ていきましょう。 Shopifyは、セキュリティ面で高い評価を受けています。PCI DSS Level 1認証を取得し、全データを暗号化して保存するなど、強固なセキュリティ施策を実施しています。特筆すべきは、24時間365日体制のセキュリティ監視と、ホワイトハッカーによる脆弱性診断プログラムです。これにより、潜在的な脅威にも迅速に対応できる体制を整えています。   一方、カラーミーショップは独自の視点からセキュリティを強化しています。独自開発のセキュリティ監視システムを導入し、不正アクセスを即座に検知・遮断する仕組みを構築。さらに、クレジットカード情報の非保持化を実現し、PCI DSSに準拠した対策を徹底しています。   各プラットフォームには特徴があり、一概にどれが最適とは言えません。詳細な比較は別の記事でご紹介しますので、自社のニーズに合わせて選択してください。 ECサイトの脆弱性診断サービス選び方|種類を知る! ECサイトのセキュリティ診断サービスの選択肢は多岐にわたり、自社に最適なものを見極めるのは簡単ではありません。まずは、診断サービスの種類を理解することから始めましょう。 主に以下の3種類があります。 手動診断:セキュリティ専門家が直接システムを検査 自動診断:専用ツールで自動的に脆弱性をスキャン ハイブリッド診断:手動と自動を組み合わせた方法 それぞれに長所と短所があり、自社のニーズや予算に応じて選択が必要です。ただし、コストだけで判断するのは危険です。安さに惹かれて質の低いサービスを選んでは元も子もありません。 信頼できるプロバイダを見極めるポイントとしては、業界での実績、診断レポートの質、専門家の在籍状況、最新の脅威への対応力などが挙げられます。 適切なサービスを選ぶことで、ECサイトの弱点を効果的に洗い出し、的確な対策を打つことができます。自社の安全性向上のため、じっくりと検討を重ねましょう。 効果的に脆弱性診断を実施するコツと管理のポイント 適切な脆弱性診断サービスを選んだ後は、その診断をいかに効果的に実施し、管理するかが重要になってきます。診断の実施と結果の活用次第で、ECサイトのセキュリティレベルは大きく変わります。ここでは、セキュリティのプロたちが推奨する4つの実践的な方法をご紹介します。 1.いつ、どのくらいの頻度で診断すべき?最適なタイミング 定期的かつ計画的なタイミングでの診断が肝心です。四半期ごとの包括的な診断を基本としつつ、サイトの大幅更新や新機能追加時には必ず追加診断を行いましょう。また、セキュリティ脅威の急激な変化時には臨時診断の実施も検討すべきです。 2.脆弱性が見つかったら?優先順位をつけた迅速な対応を 発見された脆弱性は、深刻度に応じて優先順位をつけ、計画的かつ迅速に対処します。高リスクは即座に、中リスクは計画的に修正を行いましょう。低リスクと判断されたものも油断せず、定期的に再評価し、必要に応じて対策を講じることが大切です。 3.網羅的な診断範囲の設定で見落とし漏れを防ぐ ECサイトの全ての重要部分を診断対象に含めることが大切です。Webアプリ、データベース、ネットワーク、クラウド環境など、構成要素を見逃さないように注意しましょう。新システムや機能も忘れずに。外部からの攻撃だけでなく、内部からの不正アクセスの可能性も視野に入れておくべきです。 4.診断結果を活かす:効果的な管理と報告の仕組みづくり 結果はセキュリティチーム内で共有し、定期的に経営層にも報告することが重要です。過去の結果との比較分析で対策効果を測定しましょう。さらに、診断結果を基に従業員向けセキュリティ教育を行えば、組織全体のセキュリティ意識向上にもつながります。 これらの方法を実践することで、ECサイトの安全性を大幅に高めることができます。 セキュリティ診断は、ECサイトの健康診断のようなものです。定期的に実施することで、潜在的な問題を早期に発見し、対処できます。自社の大切な資産を守るため、今すぐにでもアクションを起こしてみてはいかがでしょうか。 効果的なECサイトのセキュリティ強化のため、早めに脆弱性診断を! ECサイトのセキュリティ対策は、ビジネスの成功と顧客の信頼を支える柱です。本記事では、増加するサイバー攻撃の脅威、ECサイト特有の脆弱性とその対策、効果的なセキュリティ診断の実施方法について詳しく見てきました。これらの課題に適切に対応するには、専門的な知見と豊富な経験が欠かせません。 アイ・エフ・ティの脆弱性診断サービスは、このニーズに応える選択肢の一つです。15年以上の実績を持つ診断員が、個々のお客様のニーズに合わせたソリューションを提案します。診断ツール「Vex」を活用し、Webとシステムだけでなく、人的要因も含めた総合的な脆弱性対策をサポートします。 セキュリティに不安を感じている方、相談から始めたいとお考えの方も歓迎です。お気軽にご連絡ください。皆様のECサイトの安全な運営をお手伝いします。 弊社脆弱性診断サービスの特徴はこちら  

効果的に脆弱性診断を実施するコツと管理のポイント

適切な脆弱性診断サービスを選んだ後は、その診断をいかに効果的に実施し、管理するかが重要になってきます。診断の実施と結果の活用次第で、ECサイトのセキュリティレベルは大きく変わります。ここでは、セキュリティのプロたちが推奨する4つの実践的な方法をご紹介します。

1.いつ、どのくらいの頻度で診断すべき?最適なタイミング

定期的かつ計画的なタイミングでの診断が肝心です。四半期ごとの包括的な診断を基本としつつ、サイトの大幅更新や新機能追加時には必ず追加診断を行いましょう。また、セキュリティ脅威の急激な変化時には臨時診断の実施も検討すべきです。

2.脆弱性が見つかったら?優先順位をつけた迅速な対応を

発見された脆弱性は、深刻度に応じて優先順位をつけ、計画的かつ迅速に対処します。高リスクは即座に、中リスクは計画的に修正を行いましょう。低リスクと判断されたものも油断せず、定期的に再評価し、必要に応じて対策を講じることが大切です。

3.網羅的な診断範囲の設定で見落とし漏れを防ぐ

ECサイトの全ての重要部分を診断対象に含めることが大切です。Webアプリ、データベース、ネットワーク、クラウド環境など、構成要素を見逃さないように注意しましょう。新システムや機能も忘れずに。外部からの攻撃だけでなく、内部からの不正アクセスの可能性も視野に入れておくべきです。

4.診断結果を活かす:効果的な管理と報告の仕組みづくり

結果はセキュリティチーム内で共有し、定期的に経営層にも報告することが重要です。過去の結果との比較分析で対策効果を測定しましょう。さらに、診断結果を基に従業員向けセキュリティ教育を行えば、組織全体のセキュリティ意識向上にもつながります。

これらの方法を実践することで、ECサイトの安全性を大幅に高めることができます。

セキュリティ診断は、ECサイトの健康診断のようなものです。定期的に実施することで、潜在的な問題を早期に発見し、対処できます。自社の大切な資産を守るため、今すぐにでもアクションを起こしてみてはいかがでしょうか。

効果的なECサイトのセキュリティ強化のため、早めに脆弱性診断を!

ECサイトのセキュリティ対策は、ビジネスの成功と顧客の信頼を支える柱です。本記事では、増加するサイバー攻撃の脅威、ECサイト特有の脆弱性とその対策、効果的なセキュリティ診断の実施方法について詳しく見てきました。これらの課題に適切に対応するには、専門的な知見と豊富な経験が欠かせません。

アイ・エフ・ティの脆弱性診断サービスは、このニーズに応える選択肢の一つです。15年以上の実績を持つ診断員が、個々のお客様のニーズに合わせたソリューションを提案します。診断ツール「Vex」を活用し、Webとシステムだけでなく、人的要因も含めた総合的な脆弱性対策をサポートします。

セキュリティに不安を感じている方、相談から始めたいとお考えの方も歓迎です。お気軽にご連絡ください。皆様のECサイトの安全な運営をお手伝いします。

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この記事を書いた人
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みらいと

セキュリティサービス事業部 コンサルタント/プログラマーからシステム運用を経て情報セキュリティ全般の業務に従事。現在は培った情報セキュリティの経験を活かしお客様の課題に向き合った企画やマーケティングを担当。

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