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AI作成したアプリこそ「脆弱性」に注意!『AIだから大丈夫』に対する外部攻撃の手口を解説!

ノートパソコンでタイピングする人物の手元に、青いデジタルホログラフィックインターフェースが浮かび上がっています。中央には「AI」の文字と脳のネットワークを模した人間の頭部のシルエットが大きく表示され、その周りにはプログラミングコードが表示された複数のウィンドウや、歯車、虫眼鏡、書類などのIT関連アイコンが光の線で繋がりながら配置されています。これは、人工知能(AI)の開発、機械学習のコーディング、ITシステム管理、またはデジタルトランスフォーメーションの概念を示唆しています。

AIで作ったアプリやサービスのセキュリティリスクは、開発手段がAIに変わっても消えません。

APIキー漏洩・認証不備・権限不備といった問題が、「機能として正常に動いている」状態のまま、コードの中に残り続けます。

「Vibe CodingやChatGPTでアプリを作ったけど、セキュリティって大丈夫なんだろう?」そういう疑問は、AIを使った開発が広まるにつれて増えてきています。

AIは「指示された機能を動かすコード」を生成しますが、セキュリティへの配慮は、明示的に指示しなければ省略されるのです。

この記事では、AIで制作したアプリで特に多い「3つの脆弱性」の仕組み、放置した場合の具体的なリスク、自分でできる最低限の対策、そして専門家診断が必要な理由を解説していきます。

この記事でわかること
  • AI生成コードにセキュリティ上の問題が潜む仕組み
  • APIキー漏洩・認証不備・権限不備の発生パターン
  • 放置した場合に起こる情報漏洩・課金被害・損害賠償リスク
  • 今日からできるAPIキー管理と認証設定の最低ライン
  • 自動スキャンで見つけられないアプリの設計上の問題の実態
この記事を書いた人
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みらいと

セキュリティサービス事業部 コンサルタント/プログラマーからシステム運用を経て情報セキュリティ全般の業務に従事。現在は培った情報セキュリティの経験を活かしお客様の課題に向き合った企画やマーケティングを担当。

【結論】AIで作ったアプリにも、脆弱性は存在する!

スーツを着用した人物が手を差し出し、その手のひらの上に、青い光で「AI」の文字と脳のネットワークを模した人間の頭部のシルエットが浮かび上がっています。その周囲には、プログラミングコードが表示された複数の半透明なウィンドウが浮遊しており、人工知能(AI)の開発、機械学習のコーディング、または未来のテクノロジーとイノベーションの概念を示唆しています。

「AIは優秀だから安全なはず」という感覚は非常によく分かりますが、「脆弱性への対策/考慮」という観点を踏まえると、非常に抜け穴が多い状態であることが実情です。

そもそもAIは「動く機能を作ること」に特化しています。言い換えれば、優秀なシェフが「とにかく早く料理を出して」と言われたら、見た目も味も整えるけど、食材のアレルギー表示の確認を省いてしまうことがあるのと似ています。

お客さんは食べられる。美味しい。でも「特定の人には危険な成分が入ったまま」——AI制作アプリの脆弱性は、この”気づかれないまま潜んでいる”部分に多く存在します。

これはAIモデルの精度が低いという話ではなく、「まず動くものを」という設計思想から来る構造的な問題です。

AIで作ったアプリには、どんな脆弱性が存在する?

ノートパソコンでタイピングする人物の手元に、青いデジタルインターフェースが浮かび上がっています。中央には、回路基板のようなテクスチャの大きな「AI」の文字が配置され、その周りには多数の南京錠のアイコンがグリッド状に表示されています。これらの南京錠は、青い閉じられた状態と、赤く開いた状態のものが混在しており、人工知能(AI)のセキュリティ、プライバシー、アクセス管理、または潜在的な脆弱性や脅威の概念を示唆しています。

AI制作アプリには、特有の脆弱性パターンが3つあります。どれも「動いているから気づかない」タイプのものです。

①:APIキー漏洩…「合言葉」が外部に漏れてしまう

APIキーとは、外部サービス(決済・メール・地図など)と連携するための“合言葉”のようなものです。

これをコードの中に直接書き込んでしまう「ハードコーディング(APIキーをコードに埋め込むこと)」が、AI生成コードで頻繁に起きます。

特にアプリケーションは決済、つまり「金銭のやり取り」が起こる設定も多くありますから『APIキーが漏洩する=決済情報に必要な合言葉が漏れること』につながってしまうのです。

②:認証不備…ログイン情報を知らなくとも「管理画面」を触れてしまう

「認証」とはざっくり言えば、「このページは、ログインした人だけが使える」という仕組みのことです。AIで作ったアプリでは、この仕組みに抜け穴が生まれやすいことが指摘されています。

本来「管理画面」はIDとパスワードを入力しないとアクセスできないよう設定するのが必須です。しかしAIが生成したコードでは、「管理画面を作る」という指示には応えても、「ログインしていない人は入れない」という制限を書き忘れることがあります。

同様にAIが生成したコードには「デバッグモード(開発中の動作確認用設定)」がONのまま本番公開されてしまうケースもあります。この状態では、エラーが起きるたびにシステムの内部情報が画面上に表示されてしまいます。

これらが起こると誰でも管理画面(開発画面)にログインできてしまうことになりますから、アプリのハッキング(仕様変更やデータの窃盗)が誰でもできる状態になってしまうのです。

認証の抜けは、AIコーディングにおける見落とされやすいリスクのひとつとして、複数のセキュリティ調査でも繰り返し指摘されています。

③:権限不備(IDOR)…他人の「ユーザー情報」を簡単に閲覧できてしまう

「IDOR(アイドール)」と呼ばれる権限不備のインシデントは、世界的な『API脆弱性ランキング』でもリスクの首位に挙げられています。

IDORをざっくりと説明すると、URLの末尾の数字を変えるだけで他人のデータが見えてしまう、というものです。イメージとしては、

あなたのアプリURL … /user001

AさんのアプリURL … /user002

BさんのアプリURL … /user003

CさんのアプリURL … /user004

上記のように個々の番号を振り分けられているとして、あなたが数字部分を『002、003、004…』と変更するだけで、他のユーザーのアプリページを閲覧できるようになってしまいます。

AIは「ユーザーIDを受け取ってデータを返す」という指示どおりに実装しますが、「それが本人のデータかどうか確認する」処理は、明示的に指示しないと書かれないが故に起こってしまいます。

エラーも出ず、アプリは普通に動いている…、これがIDOR問題を見逃してしまう大きな要因です。

    【本題】AIで制作したWebアプリを運用し続けるとどうなる?

    オフィスらしき空間で、ノートパソコンを見つめる女性が両手で頭を抱え、困惑またはストレスを感じている様子です。その横にはスーツ姿の男性が心配そうに、あるいは厳しく、ノートパソコンの画面を覗き込んでいます。これは、職場の問題、システム障害、緊急の課題、またはビジネス上の困難な状況を共有している場面を示唆しています。

    「まあすぐには問題ないだろう」と先送りになることはあります。

    ただ、放置した場合に起きうる被害は、かなりリアルなものです。

    問題1:他のユーザーのデータが、気づかないうちに抜き取られてしまう

    IDORや認証の抜けがあるアプリでは、保存されている会員情報(氏名・住所・注文履歴・決済情報など)が第三者に閲覧される状態になることがあります。

    こんな状況を想像してみてください。

    会員制のアプリをリリースした。ユーザーも順調に増えている。

    しかし同時期に、悪意を持ったユーザーがマイページのURLの末尾の数字を変えながらアクセスを繰り返し、他のユーザーの注文履歴・氏名・住所を次々と収集していた。

    アプリ側にはエラーも異常ログも出ない。気づいたのは数ヶ月後、「自分の個人情報が身に覚えのない外部サービスに登録されていた」というユーザーからの問い合わせがきっかけだった。

    確認したところ、すでに数百件のアカウント情報が“閲覧可能な状態”になっていた。

    2022年4月施行の改正個人情報保護法により、設定ミス等によって個人データが外部から閲覧できる状態になった場合も、個人情報保護委員会への報告義務と本人への通知義務が生じます(速報3〜5日以内、確報30日以内)。

    ユーザー数が増えるほど、被害の規模も大きくなりますので、最優先で確認すべき脆弱性対策の一つとなります。

    問題2:APIキーが悪用され、身に覚えのない請求が届く

    これはデータの漏洩ではなく『開発者自身への直接的な金銭被害』です。

    APIキーが漏れると、攻撃者はそのキーを使ってOpenAIや各種クラウドサービスを大量に呼び出します。その請求は、キーの持ち主である運営者に届きます。

    AIが生成したコードにクラウドサービスのアクセスキーが直書きされていた。そのアクセスキーが世界中に公開されてしまっており、気づいた第三者がそのキーを使ってサーバーを立て、仮想通貨の採掘を大量に実行していた。

    気づいたときには、数十万〜数百万円規模の請求が自身に届いていた。

    AI制作アプリはAPI連携を前提にしていることが多く、他のサービスと比べて被害が大きくなりやすいため注意が必要です。

    問題3:「運営者」として法的責任を問われる

    「AIが自動生成したコードだから、自分には責任がない」——もちろんこれは通りません。

    会員制のアプリを「便利なサービス」として提供した以上、そのアプリのセキュリティ管理責任は運営者にあります。開発の大半をAIに任せていた場合でも、それは変わりません。

    実際に会員情報が漏洩した場合、「AIが作ったコードをそのまま使っていた」という主張は免責の理由にはなりません。個人情報の安全管理が不十分だったと判断されれば、被害を受けたユーザーへの損害賠償責任が生じます。

    アプリが成長してユーザー数・取り扱うデータが増えるほど、放置したリスクの影響範囲も比例して広がっていきます。対策を後回しにしてきたことが、後から重くのしかかる可能性があります。

    だからこそ、個人情報や決済関連の情報を多く取り扱う『Webアプリケーション』ほど、脆弱性対策が必要になってくるのです。

    コードレベルの脆弱性は「設定変更」では対処できない

    脆弱性対策というのは、基本設定の見直しなどの簡単な作業で対応できるものもありますが、コードの中に潜む設計上の問題は、設定を変えても消えません。

    これは“お家の耐震設計”と似ていますが、いくら基礎的な耐震設計を行っていても、地震が来るまでは『本当にこの家が安全だったか?』は分かりません。アプリのセキュリティも同じで、問題は実際に“攻撃される”まで外からは見えづらいものです。

    だからこそ基礎的な設定だけでなく、専門家による『攻撃の擬似テスト』を行うことで、このアプリが本当に安全なのか?を確認することが最も有効なのです。

    IDORや認証の抜けは、自動スキャンでは検出できない

    IDORのような脆弱性は、エラーも出ず、ユーザーからの苦情もなく、アプリが普通に動いている状態でも存在します。

    自動スキャンツールはコードのパターンを機械的にチェックします。しかし「認証後に他のユーザーのデータが見えてしまう」という設計上の欠陥は、実際にアプリの挙動を理解した人間が手動で操作しながら確認しないと判断できません。

    専門家がソースコードを実際に読むことで、APIキーの直書き・認証の抜け・ロジックの設計ミスが初めて可視化されます。

    診断報告書は、そのまま「修正指示」に使える!

    「診断を受けたはいいが、報告書の内容が難しくて開発者に何を伝えればいいか分からない」——そういった声も多く聞きます。

    当社IFTのソースコード診断/Webアプリケーション診断は、問題を見つけて終わりではなく、非エンジニアでも理解できる報告書と修正提案をセットでご報告します。

    「どのファイルの、どの処理が危険で、こう直せばいい」という粒度で書かれているため、報告書をそのまま開発者への指示書として渡せるケースも多いです。

    まとめ:AI制作アプリの脆弱性が心配なら、まず診断を!

    AIで作ったアプリには、脆弱性が構造的に生まれやすく、放置すると情報漏洩・課金被害・法的責任に発展する可能性があります。

    この記事のポイント

    • APIキー漏洩・認証不備・権限不備(IDOR)がAI制作アプリ特有の3パターン
    • 放置すると情報漏洩・身に覚えのない課金・損害賠償に発展しうる
    • アプリの設計上の問題は自動スキャンでは検出できず、専門家の手動診断が必要

    ただ、この記事で解説した通り、「動いていること」と「安全であること」は別の話です。

    IDORのような問題はエラーも出ず、APIキー漏洩はアプリ自体に何の異常も起こさない。「正常に動いている」状態で、しかし問題はすでに起きている——そういうケースが、現場では繰り返し見つかります。

    Webアプリにおける脆弱性は無数に存在します。それらを一つひとつ確認して、本当に問題がないかを検証するにはやはり専門家に依頼いただくのが最も確実です。

    「現在運用しているアプリが安全か心配になってきた…」という方は、ぜひ一度ご相談ください。

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