
2024.10.31
Shopifyのセキュリティ対策だけでは不十分?脆弱性診断の必要性を専門家が解説
2024年度末に、ECサイトの脆弱性診断が義務化されることが決定しました。それほど、ECサイトのセキュリティリスクが大きな問題になっているということです。 中でもShopifyは、今や世界のeコマース市場の10%以上を占め、546万以上のオンラインストアが稼働しています。日本国内でもどんどんシェアが拡大し、多くの事業者がShopifyを選んでいます。 しかし、この急速な普及が、サイバー攻撃のターゲットにもなりやすい状況を生み出しているのです。 昨年、オンラインストアに対するボット攻撃は全体の43%を占め、前年から大幅に増加しました。 「うちの規模は小さいから大丈夫だろう」 「Shopifyがセキュリティ対策をしてくれているはず」 と、セキュリティ対策を後回しにしていませんか? Shopifyは強力なセキュリティ機能を提供していますが、それだけで安心はできません。 この記事では、Shopifyのセキュリティ対策の現状と限界を明らかにし、Shopify運営者が自身で実施すべきセキュリティ対策、そして脆弱性診断の重要性について、具体的かつ実践的な内容で解説します。 「Shopifyのセキュリティについて不安がある」 「具体的な対策方法を知りたい」 「どの診断サービスを選べばいいか分からない こんな疑問を解消します。 まずはShopifyのセキュリティの現状を把握しよう Shopifyは、ECサイト運営者にとって強力なセキュリティ機能を提供しているプラットフォームです。 例えば、国際的なセキュリティ基準であるPCI DSS Level 1認証を取得しており、クレジットカード情報の安全な取り扱いが保証されています。 また、情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格であるISO27001認証も取得しており、高度なセキュリティ基準を満たしていると言えるでしょう。 これらの認証は、Shopifyがプラットフォームとして高いセキュリティレベルを維持していることを示しています。 しかし、ここで注意すべきなのは、これらの認証はあくまでも「Shopifyプラットフォーム全体」のセキュリティに関するものであり、「個別のShopifyサイト」のセキュリティを完全に保証するものではないということです。 つまり、Shopifyが提供するセキュリティ対策は強力ですが、それはあくまでも「土台」の部分。 個々の店舗のセキュリティは、運営者自身の責任で強化する必要があります。 「Shopifyが対策してくれているから大丈夫」と過信せず、自社のサイトは自身で守るという意識を持つことが重要なのです。 Shopifyが提供するセキュリティ機能 では、Shopifyは具体的にどのようなセキュリティ機能を提供しているのでしょうか? ここでは、Shopifyが提供する代表的なセキュリティ対策を、その仕組みと限界について解説します。 ①国際的に認められた厳しいセキュリティ基準をクリア Shopifyは、PCI DSS Level 1およびISO27001という、国際的に認められた厳しいセキュリティ基準をクリアしています。 PCI DSS (Payment Card Industry Data Security Standard): クレジットカード情報を取り扱う事業者に求められるセキュリティ基準。Level 1は最も厳しい基準であり、Shopifyはこの基準に準拠することで、クレジットカード情報の安全な取り扱いを保証しています。 ISO27001: 情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に関する国際規格。この認証を取得しているということは、Shopifyが組織として情報セキュリティを適切に管理していることを意味します。 これらの認証取得は、Shopifyがセキュリティに対して積極的に取り組んでいる証拠です。 しかし、これらの認証はShopifyプラットフォーム全体を対象としたものであり、個別のShopifyサイトのセキュリティを保証するものではありません。 ②24時間365日体制でShopifyのシステムを監視 Shopifyの特徴的な対策の一つが、「Shopify Bug Bounty Program」と呼ばれるホワイトハッカープログラムです。世界中のセキュリティ専門家が24時間365日体制でShopifyのシステムを監視し、潜在的な脆弱性を探しています。 問題が見つかるとすぐに対応されるため、常に最新のセキュリティ対策が施されています。これにより、新しい脅威にも素早く対応できる体制が整っています。 しかし、このプログラムはあくまでShopifyプラットフォーム全体のセキュリティを監視するものであり、あなたのECサイト固有の脆弱性を検知するものではありません。 ③2段階認証とアクセス制御 Shopifyは、管理画面へのアクセスに対して強力な認証システムを提供しています。パスワードに加えてSMSやアプリを使った二段階認証を標準で提供しているため、不正なアクセスを防ぐことができます。 また、スタッフアカウントごとにアクセス権限を細かく設定することもできるので、内部での情報漏洩も防ぎやすくなっています。 しかし、二段階認証を設定していても、フィッシング詐欺などによってIDやパスワードが漏洩する可能性はあります。 ④トラフィック(アクセス)の負荷を分散 Shopifyは、99.98%という高い稼働率を誇るサーバー環境を提供しています。さらに、世界中に配置されたCDN(Content Delivery Network)を活用し、トラフィックの負荷を分散しています。 これにより、大規模なセールやサイバー攻撃があったとしても、安定したサービス提供を実現しています。 ⑤自動化されたセキュリティアップデート Shopifyの大きな強みの一つが、自動化されたセキュリティアップデートです。 プラットフォームレベルでのセキュリティパッチが自動で適用されるため、ECサイト運営者は常に最新のセキュリティ対策を利用することができます。これにより、個別のサーバー管理やソフトウェアアップデートの手間を大幅に削減できます。 しかし、自動アップデートだけでは防げない脆弱性も存在するため、常に最新のセキュリティ情報を確認するように心がけましょう。 また、利用しているアプリやテーマがアップデートされているかも確認する必要があります。 このように、完璧なセキュリティは存在しません。 実際に、2024年7月にはShopifyでもサードパーティアプリに起因するデータ漏洩事件が報告されています。 Shopifyの対策に頼るだけでなく、定期的な脆弱性診断を行って自社のECサイトの安全性を確認することが重要です。そこで、次のセクションでは、個別で行うセキュリティ対策を解説していきます。 ユーザーが実施すべき5つのセキュリティ対策 Shopifyのセキュリティ対策は強力ですが、それだけに頼るのは危険です。 ここでは、Shopify利用者が自身で実施すべきセキュリティ対策について、5つのポイントに絞って具体的に解説します。 ①サードパーティアプリの安全性 Shopifyの大きな魅力の一つは、豊富なサードパーティアプリによって機能を拡張できることです。 しかし、これらのアプリがセキュリティリスクとなる可能性があることを認識しておく必要があります。 アプリは顧客データや決済情報にアクセスすることがあるため、信頼できないアプリを導入すると、情報漏洩や不正アクセスのリスクが高まります。 アプリを導入する際には、以下の点を参考に安全性を確認しましょう。 アプリの権限: 必要以上に広範な権限を要求していないか データの暗号化: データ送受信を暗号化しているか 開発元の信頼性: 開発元の実績や評判は問題ないか レビュー・評価: 他ユーザーの評価に問題はないか 定期アップデート: セキュリティアップデートが実施されているか ②APIエンドポイントの脆弱性 Shopifyは、外部サービスやアプリとの連携のためにAPIを提供しています。 APIエンドポイントは、データの送受信を行う重要な窓口であり、セキュリティ対策が不十分だと不正アクセスやデータ改ざんなどのリスクが高まります。 APIを安全に利用するために、以下のリストを参考にしてください。 認証・認可の仕組みが適切に実装されているか レート制限が適切に設定されているか エラーハンドリングが適切に行われているか 入力値検証が適切に行われているか ③Shopify Plus特有のセキュリティリスク Shopify Plusは、高度なカスタマイズ性や拡張性を備えた上位プランですが、それに伴いセキュリティリスクも増加する可能性があります。 特に、独自に追加したカスタムコードやテーマが、セキュリティホールを生み出すことがあります。 Shopify Plusを利用する際には、以下の対策が重要です。 カスタムコードのセキュリティレビュー: セキュリティの専門家に依頼し、カスタムコードの脆弱性をチェックする。 テーマの安全性確認: テーマの提供元が信頼できるか、セキュリティアップデートが定期的に行われているかを確認する。 定期的な脆弱性診断: 定期的に脆弱性診断を実施し、新たな脆弱性が発見された場合は迅速に対処する。 アクセス権限の管理: スタッフアカウントへのアクセス権限を最小限に設定し、内部不正のリスクを低減する。 ④決済システムの脆弱性 ShopifyはPCI DSSに準拠していますが、決済システムのカスタマイズや外部決済プロバイダーの利用によって、新たな脆弱性が生じる可能性があります。 決済情報は最も重要な情報の一つであり、漏洩は深刻な被害につながります。 決済システムの安全性を確保するために、以下の点に注意しましょう。 データの暗号化: 決済情報は常に暗号化して送受信・保存する。 安全な決済処理: 決済処理は、信頼できる決済代行業者を利用する。 不正取引検知システムの導入: 不正取引を早期に検知するシステムを導入する。 定期的な脆弱性診断: 決済システムを含めた脆弱性診断を定期的に実施する。 ⑤テーマやカスタムコードのセキュリティチェック Shopifyでは、Liquidテンプレート言語を使ってテーマをカスタマイズできますが、セキュリティ上の弱点となる可能性もあります。 テーマやカスタムコードの安全性を確保するために、以下の点に注意しましょう。 ユーザーからの入力値を適切にサニタイジング(無害化)しているか クロスサイトスクリプティング(XSS)攻撃への対策がとられているか セキュアコーディングのプラクティスが守られているか 定期的にコードレビューを行い、セキュリティ上の問題がないか確認しているか テーマやカスタムコードは信頼できる開発元から入手しているか 専門家によるセキュリティ対策のススメ「Shopify脆弱性診断」 ここまで、Shopifyのセキュリティ対策について、プラットフォーム側の対策とユーザー自身で実施すべき対策の両面から解説してきました。 しかし、これらの対策を適切に実施するには、専門的な知識と経験が必要となります。 特に、サードパーティアプリの安全性や、APIエンドポイントの脆弱性、カスタムコードのセキュリティなどは、高度な専門知識がなければ、リスクを見落としてしまう可能性があります。 そこで、より安全なShopify運営を実現するためにおすすめしたいのが、専門家による「脆弱性診断」です。 脆弱性診断では、専門家の知見とツールを組み合わせて、あなたのShopifyサイトに潜む脆弱性を網羅的に洗い出します。 なぜShopifyに脆弱性診断が必要なのか? 「ユーザーが実施すべきセキュリティ対策」で挙げた項目はどれも重要です。 しかし、それらの対策を自社だけで完璧に実施・運用するのは、現実的には難しいと言えるでしょう。 その理由は、高度な専門知識と継続的な対策が必要となるからです。 脆弱性診断は、専門家の知識と技術を用いて、ユーザー自身では気づきにくい脆弱性や、対策の不備を洗い出すことができるため、Shopifyのセキュリティ強化に極めて有効です。 脆弱性診断が必要な理由 サードパーティアプリの脆弱性: アプリの潜在的な脆弱性やShopifyとの連携部分の問題は、専門家でなければ発見が困難です。 APIエンドポイントの脆弱性: 認証・認可、レート制限など、専門知識に基づいた対策が必要です。また、APIの仕様に起因する脆弱性は、専門家による検査が必要です。 Shopify Plusのカスタムコードの脆弱性: 高度なカスタマイズはリスクも伴います。ユーザー入力値の処理や外部連携部分など、専門家によるコードレビューが重要です。 決済システムの脆弱性: 高度なセキュリティ対策が必要な決済システムは、専門家による検査で設定ミスや外部連携部分の問題を洗い出すことが重要です。 テーマやカスタムコードの脆弱性: セキュアコーディングの知識が必要であり、提供元の信頼性確認も重要です。 Shopify脆弱性診断の内容 Shopifyの脆弱性診断では、主にWebアプリケーション診断とプラットフォーム診断が行われます。 Webアプリケーション診断: 入力フォーム、ログイン機能など、ユーザーが直接操作する部分を検査し、脆弱性の有無を確認します。 プラットフォーム診断: Shopify自体の設定や、サードパーティアプリ、カスタムコードなど、Shopify特有の構成要素に対する検査を行い、セキュリティ上の問題点を洗い出します。 これらに加え、ユーザーの利用環境や構成によっては、ネットワーク診断が必要となる場合があります。 Shopifyはクラウドベースのプラットフォームのため、ネットワークレベルのセキュリティは基本的にShopifyの管理下にあります。 しかし、独自のネットワーク設定を行っている場合や、外部サービスとの連携が複雑な場合などは、ネットワーク診断が有効です。 特に、Shopifyのセキュリティ対策は強固ですが、以下のような項目は、脆弱性が存在しやすいため、重点的な診断が推奨されます。 サードパーティアプリの利用状況 カスタムコードの使用状況 APIエンドポイントの利用状況 診断範囲は、自社の運用状況に合わせて、適切に設定することが重要です。 プラットフォーム診断とWebアプリケーション診断を基本とし、必要に応じてネットワーク診断などの項目を追加するなど、柔軟に検討しましょう。 Shopify脆弱性診断の費用相場は? Shopifyを含むECサイトの脆弱性診断費用は、診断の範囲や方法によって大きく変わります。一般的な相場は以下の通りです。 ツール診断: 無料~数十万円程度 手動診断: 数十万~数百万円程度 費用は診断対象の規模や機能の数、リクエストの数などによって変わってきます。 当社(IFT)が提供する脆弱性診断サービスでは、お客様のニーズに合わせて柔軟な料金設定をしています。具体的には以下のようなプランと価格でご案内しております。 診断プラン 内容 価格 クイック診断 基本的な脆弱性をチェックする専用ツールによる自動診断プラン 20万円~(20リクエスト分を含む料金) 例: 30万円(30リクエスト) 59.5万円(60リクエスト) ハイブリッド診断 自動診断と手動診断を組み合わせた総合的なプラン 20万円~(10リクエスト分を含む料金) 例: 92万円(50リクエスト) 193万円(110リクエスト) 診断項目や料金などの詳細は、当社ウェブサイトのクイック診断とハイブリッド診断のページでご確認いただけます。 信頼できるShopify脆弱性診断業者の選び方 業者を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。 実績: Shopifyの脆弱性診断の実績が豊富かどうかを確認する。 専門性: Shopifyのセキュリティに精通した専門家が在籍しているかどうかを確認する。 診断内容: 診断内容が明確に示されているかどうかを確認する。 報告書: 報告書が分かりやすく、具体的な対策方法が記載されているかどうかを確認する。 サポート体制: 診断後のフォローアップ体制が充実しているかどうかを確認する。 特に、Shopifyの特性を考慮した診断項目が含まれているかが重要です。 具体的には、以下の4点です。 サードパーティアプリの安全性チェック APIエンドポイントの脆弱性診断 カスタムテーマやコードの精査 決済システムのセキュリティ評価 これらを網羅的にカバーしているサービスは、より高い価値を提供していると言えます。 その他、サービスを比較検討する際には以下の点にも気を付けましょう。 サポート体制の充実度 診断方法の適切性 診断後のフォローアップ サービス提供者の専門性と実績 報告書の詳細さと分かりやすさ 再診断オプションの有無 IFTはシステムと人でセキュリティをサポート アイ・エフ・ティ(IFT)では、ECサイトやShopifyを含むさまざまなプラットフォームに対応し、お客様に最適なセキュリティソリューションを提供しています。 他社との違いがわからない ECサイト特有の診断内容がわからない Shopifyのセキュリティ対策に不安がある 診断後の対応に自信がない こうした悩みを解決します。 IFTができること ECサイト・Shopify専門の高精度診断 業界シェアNo.1の診断ツール「Vex」を使用し、ECサイト特有の脆弱性やShopifyの最新セキュリティ動向に対応した診断を実施します。 ECサイト運営者向けの充実サポート 詳細な報告会と具体的な改善策の提案を行います。Shopifyのアプリやテーマのセキュリティにも配慮し、初回診断から3カ月以内の再診断を無料で提供します。 ECビジネスに合わせたカスタマイズ診断 お客様のECサイトの規模やニーズに合わせた診断範囲の設定を行い、Shopify特有の機能やアプリにも対応します。 ECサイトに特化した費用対効果 必要な診断のみを組み合わせたコスト効率の高いサービスを提供し、ECサイトの売上規模に応じた柔軟な料金設定を行います。 IFTは、ECサイトのシステムとその運営者の両面からサポートを提供しています。Shopifyを含むさまざまなプラットフォームに対応し、初めての診断でも安心して利用できる、きめ細やかなサービスをお届けします。 詳しくは、「IFTが選ばれる理由」をご覧ください。 まとめ:脆弱性診断の義務化に向けてShopifyの診断を! Shopifyを利用したECサイト運営者にとって、脆弱性診断は重要なセキュリティ対策です。この記事では、Shopify特有の脆弱性診断項目や費用の相場、適切な診断サービスを選ぶポイントについて解説しました。 2024年末の脆弱性診断の義務化を前に、自社にとって最適な診断サービスを一刻も早く検討しなくてはいけません。 IFTの脆弱性診断サービスは、これらの課題に対して幅広いソリューションを提供します。業界シェアNo.1の診断ツール「Vex」の使用、無料再診断サービス、詳細な報告会など、充実したサポート体制で、初めての方でも安心して利用できます。 >>弊社の脆弱性診断サービス セキュリティ対策の強化をお考えの方は、ぜひ一度、IFTにお気軽にご相談ください。