2026.09.04
投稿日:2026.09.04 最終更新日:2026.09.04
「Claude Codeのような生成AIでアプリを作ってみたけれど、これって本当に安全なのだろうか」。
こうした疑問から、ソースコード診断を検討し始める企業もあります。
ただ、いざ診断を受けようと調べてみても、「実際いくらかかるのか」がなかなか見えてきません。
ソースコード診断は個別見積もりが基本なので、相場や費用の決まり方がわからず、稟議や予算申請の準備で手が止まってしまう方も多いのではないでしょうか。
今回は、ソースコード診断の費用相場と、見積もり金額がどう決まるのかをわかりやすく整理しました。
「安い見積もりを選んでも大丈夫なのか」という不安にも触れながら、自社に合った依頼先を選ぶための基準をご紹介します。
セキュリティサービス事業部 コンサルタント/プログラマーからシステム運用を経て情報セキュリティ全般の業務に従事。現在は培った情報セキュリティの経験を活かしお客様の課題に向き合った企画やマーケティングを担当。
目次

ずばり、ソースコード診断の費用相場は「50万円〜200万円」がひとつの目安になります。
Web上で費用について調べると、「脆弱性診断全般」の相場をまとめた情報はすぐに見つかります。
しかし、ソースコード診断単体に絞った相場を明確に記載している情報は、実はそれほど多くありません。
そのため、まずは50万〜200万円という相場を、社内で稟議を通す際のひとつの目安として捉えてみてください。
ただし、これはあくまで目安にすぎません。
ソースコード診断の料金は、あらかじめパッケージ化されているわけではなく、個別見積もりで決まるのが基本です。
実際の金額は、自社のシステムの「コード量」「使用言語」「診断範囲」「納期」といった要因によって大きく変動します。
そのため、この50万〜200万円という相場をそのまま「予算の上限」として決めつけてしまうと、自社の実態と合わなくなる可能性があります。
相場は問い合わせ前の参考程度にとどめ、正確な金額は個別に見積もりを取って確かめる必要があります。
なお、「ソースコード診断とは何か」という基本の部分は、以下の記事でくわしく解説しています。
「Claude Codeでアプリを作ってみたけど、これって本当に安全なの?」 アプリやサイトはちゃんと動いている。でも中身のコードを、自分では一度も読んでいない。それはAIに作らせた場合も、外部に作ってもらった場合も同じです。だから「安全かどうか」を自分では確かめようがない。いま、そんな状態にいる
50万円から200万円という大きな幅があるのは、ソースコード診断が「診断員が実際にコードを読んで問題を探す」という手作業を軸にしているからです。
読む量、読む難しさ、読む範囲、そしてかけられる時間。
これらが診断員の工数を大きく左右するため、費用が大きく変動します。
システムごとにコードの内容や構成が違うため、個別見積もりになるのは自然なことです。
具体的にどのような要因で費用が変わるのか、主な4つのポイントをまとめました。
それぞれの要因がどう影響するのか、順番に見ていきましょう。

もっとも費用に大きな影響を与えるのが、コードの量(行数)です。
ソースコード診断はコードを読み解く作業が中心となるため、診断員が目を通すべきコードが増えれば、当然ながら工数も比例して膨らみます。
数万行で収まる小規模なシステムと、数十万行に及ぶ大規模なシステムでは、費用の規模感はまったく違ってきます。
見積もりを依頼する前に、自社のリポジトリのおおよその行数を確認しておくと、その後のヒアリングがとてもスムーズに進みます。

どんなプログラミング言語を使っているか、またその構成がどれくらい複雑かも重要なポイントです。
JavaやPHP、Pythonのような広く普及している一般的な言語に比べ、COBOLのような特殊な言語や、複数の言語が入り組んだ複雑なフレームワーク構成の場合は、対応できる専門家の数が限られます。
その分、費用も上がりやすくなります。
なお、IFTではJava、PHP、Pythonから、C#、VB.NET、COBOLといったエンタープライズ系まで、全20種類のプログラミング言語に対応しています。
ASP.NETなどの主要フレームワークや、オープンソースライブラリの既知脆弱性チェックも診断の対象です。

システム全体を隅々まで診るのか、それとも特定の機能に絞るのかによっても工数は変わります。
診断範囲が広がれば、それだけ作業時間も長くなります。
システム全体を診断する場合は、網羅性が高い分、どうしても費用が上がります。
もし予算に制約があるなら、「ログイン」「決済」「個人情報の取り扱い」など、セキュリティリスクが特に高い部分を優先して診断する方法もあります。

標準的なスケジュールで進められるか、それとも急ぐ必要があるかも費用に影響します。
たとえばIFTの場合、標準納期(2〜3週間)か、お急ぎ対応(1週間以内)かで料金が変わります。
急ぎの依頼では診断員を優先的に確保する必要があるため、その分のコストが上乗せされるのが一般的です。
リリース日から逆算し、余裕を持って依頼するだけでも、余分な費用を抑えられます。
これら4つの要因を自社のシステムに当てはめてみると、相場のどのあたりに位置しそうか、少し見当がついてきたのではないでしょうか。
ただし、「コード量を少なく申告すれば安くなるのでは」と考えるのは危険です。
実際のヒアリングやリポジトリの確認でコード量は把握されるため、最初から正確な情報を伝えたほうが、スムーズで正確な見積もりにつながります。

見積もりを取ってみると、相場よりもかなり安い金額を提示されることがあります。
そんなとき、「こんなに安くて本当に大丈夫だろうか」と不安に感じるのは当然のことです。
そもそも、ソースコード診断には「ツールによる自動検査」と「専門家による手動レビュー」という2種類の方法があります。
この配分によって、料金は大きく変わってきます。
相場より安くなる場合、主に次のような理由が考えられます。
いずれの場合も、「ツール検査と手動レビューの配分」「全体診断か特定モジュールのみか」「報告書に対策方法まで含まれるか」を見積もり段階で確認しておくと、安さの理由がはっきりします。
ツールによる自動検査は、広範囲を短時間で確認できるためコストを抑えやすいのが特徴です。
一方、手動レビューは人間がじっくり読み込むため、どうしても費用がかかります。
大切なのは、この2つは「どちらが優れているか」ではなく、見つけられる脆弱性の種類が違う補完関係にあるということです。
ツール検査だけでは、認証や権限設計の抜け、複雑なビジネスロジックの不備など、「人間が仕様を理解して初めて気づける問題」を取りこぼしやすいという弱点があります。
ちなみにIFTのソースコード診断では、自動化ツールによる効率的なスキャンと、セキュリティ専門家による手動レビューを組み合わせて提供しています。
ツールだけでは見抜けない複雑なロジックの脆弱性をカバーし、誤検知を排除することで、実際の修正につなげやすい診断を行っています。
「とにかく安いところにお願いしよう」と金額だけで決めてしまうと、次のような失敗につながることがあります。
決して「安い=悪い」と言いたいわけではありません。
自社が「ツールによる簡易的なチェックだけで十分」と判断して安いサービスを選ぶなら、それも妥当な選択です。
問題なのは、安さの理由を確認しないまま依頼してしまい、後になって「手動でしっかり見てくれると思っていたのに」「報告書に直し方が書いていない」と気づくことです。
診断が終わった時点では、「診断範囲が限られていたために脆弱性が見つからなかった」のか、「本当にシステムが安全だった」のかは区別がつきません。
だからこそ、依頼する前に安さの理由をしっかり確認しておく必要があります。

では、品質を落とさずに費用を抑えるにはどうすればよいのでしょうか。
依頼時の条件や、複数社から見積もりを取る前の準備次第で、費用は調整しやすくなります。
先ほど挙げた4つの要因のうち、コード量や使用言語はシステムの実態そのものなので、簡単には変えられません。
しかし、「診断範囲」と「納期」の2つは、依頼の仕方次第で調整が可能です。
たとえば、システム全体をくまなく診断するのではなく、個人情報を扱う機能や決済モジュールなど、特にセキュリティリスクの高い部分に絞って依頼する方法があります。
また、「1週間で」という急ぎの依頼を避け、標準的な納期(2〜3週間程度)でスケジュールを組む方法もあります。
コード量や言語の条件が同じでも、この2点を調整すれば費用を抑えやすくなります。
「とにかくどこかを削る」のではなく、「自社にとって重要な機能を見極め、優先順位をつけて絞る」という視点が大切です。
適正な費用を把握するために、複数社から相見積もりを取る方法もあります。
ただ、各社にバラバラの条件で依頼してしまうと、「A社は安いけれど診断範囲が狭い」「B社は高いけれど全体を診てくれる」といった状態になり、単純な比較ができなくなってしまいます。
そうならないよう、事前に以下の4項目を社内で整理しておくことをおすすめします。
この4項目は、費用を決める4つの要因と同じです。
この条件を揃えて各社に提示するだけで、同じ基準での比較が可能になり、見積もりを依頼する際の手間も大きく減らすことができます。
ちなみにIFTでは、お問い合わせのあとにヒアリングを行い、1〜2営業日でお見積もりを提示しています。
条件さえ整理できていれば、相見積もりの依頼自体はそれほど負担にはなりません。

見積書の金額だけを見比べて業者を決めてしまうと、思わぬ追加費用がかかるなど、後から困ることがあります。
診断が終わって報告書を受け取り、脆弱性を修正して再確認するまでの間に、「見積書には書かれていなかったけれど、別の対応費用が必要だった」とわかることがあるからです。
依頼先を選ぶ際は、以下の3つの基準で「料金にどこまで含まれているか」を確認してみてください。
診断の成果物である報告書は、「診断が終わった証拠」ではなく「社内を動かすための資料」です。
単に「ここに脆弱性がありました」という一覧だけを渡されても、開発チームはどう直せばいいのかわかりません。
危険度の評価、再現手順、具体的な対策方法まで書かれていれば、スムーズに修正作業へ移れます。
たとえばIFTの診断レポートは、次のような構成になっています。
脆弱性がリスクレベル別(高・中・低)に整理されているため、現場は優先順位をつけて修正に取り組めます。
また、エグゼクティブサマリーはそのまま経営層への報告に使えるため、担当者の負担も減らせます。
報告書のサンプルを見せてもらい、開発現場が具体的に動ける内容になっているかを確認しておくことが重要です。
機密性の高いソースコードを外部に渡すことへの不安は、依頼をためらう大きな理由になります。
この不安を解消するには、以下の3点がクリアになっているかを確認してください。
これら3点の運用が徹底されていれば、外部提供のリスクを管理しやすくなります。
IFTでもISO27001認証を取得しており、事前のNDA締結と診断後のデータ削除を標準の運用として徹底しています。
安全性を仕組みで担保している業者を選ぶことで、依頼前の不安を減らせます。
この記事のポイント
50万〜200万円という相場はあくまで目安にすぎず、正確な金額は自社の条件をもとに見積もりを取って初めて確定します。
まずは、自社のコード量、使用している言語、診断してほしい範囲、希望納期の4項目を整理し、個別見積もりを依頼してみてください。
IFTでは、ソースコード診断はもちろん、「クイックWebアプリケーション脆弱性診断」や「ハイブリッドWebアプリケーション脆弱性診断」など、お客様の課題に合わせたご提案が可能です。
訪問・オンラインの両方に対応した無料相談を受け付けておりますので、「自社のシステムだとどれくらいの費用感になりそうか」といったご相談からでも、どうぞお気軽にお問い合わせください。