投稿日:2026.07.31 最終更新日:2026.07.31
ソースコード診断とは?サイトやアプリの安全を確かめる方法を専門家が解説!
「Claude Codeでアプリを作ってみたけど、これって本当に安全なの?」
アプリやサイトはちゃんと動いている。でも中身のコードを、自分では一度も読んでいない。それはAIに作らせた場合も、外部に作ってもらった場合も同じです。だから「安全かどうか」を自分では確かめようがない。いま、そんな状態にいる方は多いはずです。
その「確かめようがない」を解決してくれるのが、ソースコード診断です。コード(アプリの指示書)の中身を専門家が読んで、セキュリティの問題や穴が残っていないかを確認してくれます。
- ソースコード診断とは何か
- ソースコード診断では何を確認できるのか
- 診断はいつ依頼するのか
- 診断をやらないとどうなるのか
- 診断を受けると、何がわかるのか
みらいと
セキュリティサービス事業部 コンサルタント/プログラマーからシステム運用を経て情報セキュリティ全般の業務に従事。現在は培った情報セキュリティの経験を活かしお客様の課題に向き合った企画やマーケティングを担当。
目次
【結論】ソースコード診断とは「サイトやアプリの中身を専門家が確認する検査」

まず「ソースコード」から整理します。ソースコードとは、サイトやアプリを動かすために書かれた、文字の指示書(プログラム)のことです。
私たちが普段目にしている画面やボタンは、この指示書のとおりに動いた「結果」であって、指示書そのものは画面の裏側にあり、普通は見えません。
たとえばClaude CodeのようなAIに作ってもらったなら、この指示書を書いたのはAIです。制作会社に頼んだなら、書いたのは制作会社です。どちらにしても、あなたは自分では一度も読んでいない指示書で動くアプリを、そのまま使っていることになります。
ソースコード診断とは、その指示書の中身を専門家が確認し、セキュリティ上の問題やバグがないかを確かめる検査です。
この診断は、サイトやアプリを止めずに受けられます。コードを読んで確認する検査なので、動いているサービスに触って壊す心配がなく、すでに使っているツールでも受けられます。
なお、診断には、外から実際に触って動きを確かめるやり方(Webアプリケーション診断など)もあります。ソースコード診断は、その逆で、中身の指示書を直接読んで確認する方法です。両者の違いが気になる方は、下の記事でくわしく解説しています。
自分では読めない指示書を、読める人にチェックしてもらう。それがこの診断です。では、どんなアプリがこの診断の対象になるのでしょうか。
脆弱性診断とペネトレーションテストの違いとは?目的・手法・選び方を徹底解説
「脆弱性診断とペネトレーションテストって、一体何が違うの?」 システムのセキュリティ対策を考えるとき、こんな声をよく聞きます。 どちらもセキュリティを高めるための重要な手段ですが、その目的や実施する内容は大きく異なります。 この記事では、特に、「脆弱性診断」と「ペネトレーションテスト」の特長や
ソースコード診断では、どんなアプリを確認してもらえるの?

ソースコード診断は、特定のジャンルのアプリだけを対象にしたものではありません。コード(指示書)で動いてさえいれば、会社のHPからスマホアプリ、LINEクーポンのようなWebアプリ、AIで作った社内ツールまで、幅広く対象になります。
HP・会員サイト:フォームや管理画面の「弱点」を見つけられる
会社のHPにあるお問い合わせフォーム、会員登録やログインの機能、予約システム。これらも裏側ではコードが動いていて、診断の対象になります。
確認できるのは、訪問者が見る画面だけではありません。管理画面や、問い合わせ内容を受け取って保存する裏側の仕組みからも、弱点や危ない書き方を見つけられます。
特に、名前やメールアドレスといった個人情報を入力させる仕組みがあるサイトほど、確認しておく意味は大きくなります。入力を受け取る処理の書き方に問題があると、データベースの中身を不正に読み取られてしまうことがあるからです。
スマホアプリ:個人情報が漏れない仕組みになっているか確認できる
スマホアプリも、画面の裏側でコードが動いている以上、Webサイトと同じように診断できます。
なかでも、決済・ログイン・個人情報のやり取りを担う部分のコードを確認して、「個人情報が漏れない仕組みになっているか」を確かめられます。iPhone用・Android用のアプリで使われる言語にも対応しています。
ログイン後に自分以外のデータにアクセスできてしまう設計や、外部サービスとのやり取りが保護されていない状態。こうした問題は、画面を触っているだけでは気づけません。
Webアプリ:LINEクーポンのようなサービスのバグも見つけられる
LINEのクーポンやミニアプリのように、ブラウザやアプリの中で動くWebアプリも対象です。
「クーポンが正しく発行されない」「他人の情報が見えてしまう」。こうしたシステムのバグや危ない作りを、中身のコードから見つけられます。
特に、ユーザーの入力をサーバー側で処理する部分のコードに問題が残っていると、意図しない操作を許したり、本来見せてはいけないデータが取得できてしまうことがあります。外部に公開されているWebアプリは、それだけ多くの人の目にさらされます。
社内ツール:AIで作ったものも対象
Claude CodeのようなAIで作った日報管理ツールや在庫チェックツールも、コードで動いている以上、同じように診断の対象になります。「プロが作った本格的なシステムだけが対象」ではありません。
社内だけで使うツールでも、社員の個人情報や顧客のデータを扱うなら、確認しておく対象になり得ます。
特に、外部のAPIやクラウドサービスと連携しているツールは、その接続まわりのコードに問題が潜みやすく、気づかないまま運用が続くケースがあります。
診断を受けるタイミングは「エラーや攻撃が起きる前」

「エラーが出たら受ける」「攻撃されたら受ける」。診断のタイミングは、こう誤解されがちです。実際は逆で、ソースコード診断は何も起きていないうちに受ける検査です。健康診断と同じで、具合が悪くなってから受けるものではありません。
この前提のうえで、代表的な3つのタイミングを見ていきます。
作ったアプリを「使い始める前」「社内に展開する前」
自作やAIでツールを作って、動いたのでもう使い始めた。あるいは、まさに使い始めようとしている。そんな段階です。
気をつけたいのは、「動いている=安全」ではないことです。危ない書き方が残っていても、アプリは何ごともなかったように動いてしまいます。画面での動作確認でわかるのは「機能がちゃんと動くか」だけで、「攻撃されにくい作りか」はわかりません。
自分ひとりで試している段階と、同僚のデータや顧客の情報を扱い始める段階とでは、リスクの重さがまるで違います。だからこそ、社内に展開する前が確認のタイミングになります。
「AIだから危ない」のではありません。中身を自分で読めていないコードは、誰が作ったものであっても、確認しておきたい対象になるのです。
会社のサービスとして「外部に公開する前」
社内ツールの枠を超えて、顧客が使うサービスや、外部に公開するWebアプリへ育てていく段階です。
公開すると、顧客の個人情報や決済情報を預かることになります。何かあったときの影響は、社内で使うときの比ではありません。
セキュリティの世界で勧められている実施タイミングも、リリース前・大きな機能追加の前・定期的な見直しと、いずれも「公開・変更の前」です。公開後に穴が見つかって慌てるのではなく、公開する前に危ない可能性を減らしておく、という考え方です。
外部に作ってもらったアプリを「受け取ったとき」
制作会社や外部の開発者に作ってもらったアプリ・サイトを、受け取った場面です。
作ったのが自分でなくても、それを使って情報を預かるのは自分(自社)です。「納品された=安全」とは限りません。
これは、AIに作らせたときと何も変わりません。自分では中身を確かめられないなら、確かめられる人に見てもらえばいい。そう考えると、やることはとてもシンプルです。
診断を受けずに使い続けると、何が起きる?

コードの中のセキュリティの穴は、誰かに見つけられるまで残り続けます。先に見つけるのが「依頼した専門家」か「攻撃者」か、違いはそこだけです。
診断を受けずにいた場合のリスクを、2つ見ておきましょう。
①穴を見つけるのが「自分」ではなく「攻撃者」になってしまう
危ない書き方が残ったままだと、そこがサイバー攻撃の入り口になり、情報漏洩や不正アクセスといった被害につながることがあります。
これは珍しい話ではありません。IPA(情報処理推進機構)の「情報セキュリティ10大脅威 2026」でも、システムの脆弱性(セキュリティの穴)を突いた攻撃は、組織にとっての脅威の上位に毎年挙げられています。
いざ被害が起きると、漏れるのは自分の情報だけではありません。同僚のデータや顧客の個人情報まで、被害が他人に及びます。
「今まで何も起きていないから大丈夫」とも言い切れません。攻撃者にまだ見つかっていないだけかもしれないからです。穴があってもアプリは普通に動き続けるので、被害が出るまで自分では気づけない。ここが一番怖いところです。
②修正コストが「開発中の10〜100倍」に膨らんでしまう
運用が始まってから穴が見つかった場合、その修正コストは開発段階の10〜100倍になるといわれています。
使い始めた後の修正は、直す作業だけでは終わりません。ツールをいったん止める、どこまで影響したかを調べる、関係者に説明する。こうした負担が一気にのしかかります。使い始める前の修正が「作業」で済むのに対して、使い始めた後の修正は「事故対応」になってしまうのです。
周囲からの信頼も無関係ではありません。事故が起きた瞬間に「素人がAIで作ったからだ」となれば、AIでツールを作る取り組み自体が止まってしまいかねません。
あとから慌てて直すのではなく、展開する前に確認して直しておく。その選択肢がある、ということです。
ソースコード診断を受けると、何がわかるの?

ここまで、診断とは何か・どんなアプリが対象か・いつ受けるか・受けないとどうなるかを見てきました。最後に、実際に診断を受けると何がわかるのかを整理します。
「絶対に安全です」と言ってもらうことよりも、「どこが危なくて、何を直せばいいか」がはっきりするほうが、本当は安心できるはずです。診断でわかるのは、まさにそこです。
自分のアプリが「狙われやすい書き方」になっていないかがわかる
攻撃者がどんなコードを狙うのか。その知識自体は、本やネットで調べられます。でも、自分のアプリがその「狙われやすい書き方」になっていないかは、コードを読めなければ確かめようがありません。診断では、そこを専門家が実物のコードで確認します。
たとえば、こんな問題が見つかります。
- 入力欄からアプリを操られる:フォームや検索窓が攻撃の入り口になり、顧客情報をまるごと抜き取られます。
- APIキーがコードにそのまま書かれている:見つけた人に勝手に使われ、身に覚えのない請求につながります。
専門的にはSQLインジェクションやクロスサイトスクリプティング(XSS)と呼ばれる問題です。診断では、こうした穴が自分のアプリの実コードに残っていないかを、専門家が直接確かめます。
画面では正常に動いていても残る「権限の穴」が見つかる
「ログインした人なら誰でも管理画面に入れてしまう」「URLの一部を書き換えると、他人のデータが見えてしまう」。診断では、こうした権限まわりの穴も見つかります。
やっかいなのは、この穴が残っていてもアプリは正常に動いて見えることです。自分が使うぶんには何も起きないので、作った本人はまず気づけません。
しかも、これはめずらしい問題ではありません。世界的なセキュリティ団体OWASPがまとめている危険度ランキング「OWASP Top 10」では、この権限まわりの不備(アクセス制御の不備)が第1位に挙げられています。
「この操作を使えるのは、本当に本人だけか」。こうした判断は機械的なツールでは見分けにくく、専門家が中身を読む意味はここにあります。IFTのソースコード診断では、自動化ツールのスキャンに専門家の目視を組み合わせ、OWASP Top 10やCWEといった世界標準の基準に沿って確認していきます。
そして診断は、「問題がありました」で終わりません。どこに、どれくらい危険な問題があって、どう直せばいいのか。そこまでが報告書にまとまります。直し方がわからなくても、報告書をもとにAIへ「ここをこう直して」と指示できます。
診断を受ければ、「うちのツールは診断済みです」と胸を張って説明できるようになります。それが、何よりの安心材料になるはずです。
まとめ:アプリの安全が不安になったら、まず診断を!
ソースコード診断とは、コード(アプリの指示書)の中身を専門家が読み、セキュリティの問題や穴が残っていないかを確認する検査でした。「AIで作った=危ない」のではなく、「確認していない=危ない」。それだけの話です。
この記事のポイント
- ソースコードは「アプリを動かす指示書」。AIでも外注でも、中身は自分では読めない
- HP・スマホアプリ・Webアプリ・社内ツールまで幅広く対象になる
- 診断は使い始める前・展開する前に受けるもの。エラーや攻撃の後では遅い
- 放置すると攻撃者に先に見つけられ、修正コストも跳ね上がる
- 診断を受ければ「危ない場所」と「直し方」が明確になる
IFTのソースコード診断は、専門家がコードの中身まで確認し、報告書と診断後のサポートで「直すところ」まで一緒に見届けます。手元のアプリやサイトをこのまま使って大丈夫か確かめておきたい方は、ぜひ一度ご相談ください。